南極越冬隊 タロジロの真実 (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060041

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    なぜ一五頭のカラフト犬は無人の南極に置き去りにされたのか。
    そもそも日本初の南極観測事業とはどのようなものだったのか―。
    南極第一次越冬隊の隊員にして、タロジロとの再会を果たした唯一の人物である著者による、映画『南極物語』にも描かれていない探検と観測の一年。
    そして犬たちとの日々―。
    50年を経て甦る、素晴らしい本物の感動。

    [ 目次 ]
    第1章 旅立ち~いざ、南極へ
    第2章 越冬開始
    第3章 犬と隊員たち
    第4章 厳寒期のカエル島へ
    第5章 ボツンヌーテン犬ゾリ行
    第6章 オラフ海岸の夏の旅
    第7章 宗谷の苦闘、犬たちの悲劇
    終章

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 犬も、人間と同じようなことを感じながら南極の共同生活を送っていたんだ。

  • 連ドラ出演作品。原作本

  • キムタク主演の南極大陸の基にもなった本

    マイナス30度を超える南極では、マイナス16度は「たいして冷たくない」 らしい
    温度感覚ってそんなにも相対的なものなのだろうか

    最後の「私の魂はつぶれた」という表現がとても印象に残った

  • 過去に南極物語(映画)を観たことがある人なら「なんで今更?」と思うかもしれない。しかし、この本の発行年月日を見てもらえればわかるが、この本は比較的最近に出版されたものだ。

    さて、今回はいつもと少し違ったスタイルで書評を書いてみたい。題して、「南極越冬隊タロジロの真実を読むべき3つの理由」である。

    理由その1)寒さ・暑さを吹き飛ばしてくれる!
    理由その2)知識欲を満たしてくれる
    理由その3)真実を知ることができる

    あっという間に読める本だ。値段も決して高くない。「映画を観たことあるし、古い話だし・・・」と一蹴せず、ぜひ読んでほしい一冊だ。

    書評全文はこちら↓
    http://ryosuke-katsumata.blogspot.com/2012/01/blog-post_21.html

  • ドラマ原作ということで、手にとってみました。感じ入ったのは、「夢 希望」の開拓者であった越冬隊の様子です。初めての越冬にプロもアマもないと思うのですが、プロ意識が行間に溢れている気がしました。何事に当たるときもこうあらねばと思います。

  •  第一次南極越冬隊で実際に犬の世話を行った北村泰一の手記。今オンエア中のキムタクのドラマ「南極大陸」の原案ということで、始まる前に読了しようと思っていたのですが、遅くなってしまった。

     当時のエピソードを事細かく書いてあり南極越冬隊の様子を窺い知れるのは良いのですが、犬を置き去りにして、その後再開する下りに割かれているページ数はさほど多くなく、タイトルに書かれる「タロジロの真実」という言葉に惹かれて読み始めるとちょっとがっかりするかもしれません。
     タロジロのエピソードよりも、ボツンヌーテン登頂などのエピソードの方が文面も力が入っている気がします。

     南極越冬隊全体のこと・南極紀行として読むなら☆四つ。
     タロジロ目当てで読むと星三つというところだと思う。
    自分としては植村直己の記録物なども好きな人なので楽しく読めました。

    ちなみに、ドラマ「南極大陸」第一話の宗谷改造や犬探しのエピソードのあたりは本書にはさっぱり出てきません。

  •  作者は北村泰一氏で、第一次南極越冬隊の犬係の方です。北村氏は後に九州大学の教授になられたのですが、現在は退官されているとのことです。
     実際にあの伝説のタロ・ジロ達とふれあった方が書く、南極越冬隊の物語。著作中、犬たちの比重はタイトルに比してそれほど大きくはないのですが、南極越冬隊の生活も興味深いですし、犬たちの描写も『生きている』感じがして非常に好感がもてますね。
     苦渋の決断を迫られた第二次越冬隊派遣断念のくだりの無念さも直に読み手に伝わってきます。
     そして歴史上知られている、第三次越冬隊到着時の『南極大陸に1年間自力で生き残った兄弟犬』との再会シーンもしっかり描写されています。
     これは、映画(南極物語)のように劇的なまでに感動的なシーンではないんですけど、なんというか生の事実だからこその感動というものがあって、いいんですよ^^

     そしてもう一つ、この本を読んでおおっと思ったことが一つ。
     第9次越冬隊が昭和基地に行ったとき、昭和基地近くで、一頭の犬の遺体が発見されたという事実が書かれていたのです。当然第一次越冬隊が残していかざるを得なかった15頭の犬の一頭でしょう。北村氏はリキであると推測されていますが、なんとも言えない思いにかられました。

     日本南極史を彩った犬たちに乾杯です。

著者プロフィール

●北村 泰一(きたむら・たいいち)[監修]……1931年、京都市生まれ。1954年、京都大学理学部地球物理学科を卒業し、1957年の日本南極観測隊第一次越冬隊、1959年の第三次越冬隊に参加。以降、同志社大学工学部講師、ブリティッシュコロンビア大学客員助教授、九州大学理学部教授等を務め、アラスカ、カナダ北極圏、中国などへも学術調査に赴く。1995年より九州大学名誉教授。

「2020年 『その犬の名を誰も知らない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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