モンスターU子の嘘 (小学館文庫 お 32-3)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060300

作品紹介・あらすじ

超弩級の悪女エンターテインメント文庫化!

昭和63年。ゲーム機賭博で数億円の荒稼ぎをしていた赤坂の喫茶店経営・石山詩子が、常習賭博の現行犯で逮捕された。フリーライターの蒲田は拘置所で詩子と面会する。旧友で亡くなった刑事の寺本から「あの人のことを頼む」と懇願されていた。家庭を壊し、刑事という立場も顧みずして死の直前まで意識野にのぼらせ続けた女は、一方、寺本のことなどまったく意に介す様子を見せなかった。腑に落ちない蒲田は詩子の娘で小学生の音子に会い「自分の本当の父親を探してくれ」と依頼される。巻き込まれるように蒲田は政治・経済・宗教法人・暴力団関係の中枢をになう人物たちと会う羽目になり、詩子との不可思議な関係を目の当たりにしていく。年号が改まった平成元年。獄中にいた詩子は、ある計画を実行に移す――。

感想・レビュー・書評

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  • 女とはなんだろう
    自分をよく理解している女はとても強い

    仕事でも生活でも物事をきちんと理解しているということはとても強い

    詩子は女だからではなく自分を理解して有効活用しているのだなと…
    自分に足りない部分だと反省

  • 帯の宣伝コメントから、とても期待したのだが。。。
    盛り上がるところがないまま。。。

  • 悪事にどっぷりとつかりながら、尚も妖しい魅力を放つ詩子。
    多くの人間に多くの過去を語りながら、それぞれの過去を聞いた人間たちは信じていた。
    中途半端ではない、詩子の振り切った悪女っぷりに圧倒される。
    でも、何となく薄い。
    迫ってくるものがない。何故だろう。表面をなぞっただけで底に沈んでいるものが伝わってこなかった。
    まったく作品とは関係ないけれど、美空ひばりさんが魚屋の娘だったと、この作品で初めて知った。

  • 結局なんだったの…?という結末。あえてそうしているのかもしれないけれど、すごく中途半端。帯の宣伝文句が期待を煽るだけ煽っておいて、内容がそれについていっていない。残念。
    NINA RICCIってあんまりオシャレじゃないしね。

  • 3分の1ぐらい読んだあたりから(末永さんのお別れの会あたりからかな?)めっちゃおもしろくて一気に読み進めたけど、最後まで謎は解けないのかと、ものすごくもどかしい読後感。美奈子さんが詩子になびいた経緯とか、それを知った蒲田とのやりとりとかをもっと見たかったな。みんな被害者のようでいて、そうでもなかったり。めっちゃ被害受けた人もいるけど、あまりクローズアップされずに終わって。 詩子になびかず、詩子に警戒されてるぐらいの玉村さんが好き。魔性の魅力を持つ詩子さんに巻き込まれていく人間模様は読んでてとってもおもしろかった。もっと関係者の話が聞きたい、これで終わらせるのもったいないと、想像力に欠けるましまろさんは思いました。内容とか登場人物が濃いだけに物足りない。まだ読みたい。

  • これ好き。定期的に読み返したくなる。

  • またしても帯の惹句にハメられた一冊。
    エンタテイメント小説なのでさらーっと読めちゃうけど、
    だからといってすごい急展開があったわけでもなく、
    超イマイチだった。。。
    こういう外れはめっちゃ悔しい。
    なんでこれ、帯で書店員がこんな褒めてるんだろう。。

  • なんで読み始めたのかわからなくなってしまったが、、、あまり面白くなくて二回に分けて読んでしまった。
    最近の悪女的犯罪に近い話なのかと思ったけど、なんか支離滅裂というか、何が言いたいのかよく分からなかったなぁ。タイトル負け。

  • 141025

  • U子の嘘に男も女も騙される。とありますが、どこからどこまでが嘘か真実か見極められませんでした。
    不思議な魅力があってみんな何故か惹かれていく、と。
    弱ってる人間は特にそうかもしれませんが、何かにすがりたくなったり、認められたいと思っているから、そこをうまく操っているのだろう。
    最後の方は詐欺と宗教、洗脳と言った、ちょっと中途半端に終わった気がします。

  • 結局何も解決しないのだか。

  •  フリーライターの蒲田が、親友を死に追いやった悪女・詩子の正体を取材によって突き止めようと足掻くが、いつの間にか詩子の奇妙な魅力と術中に嵌ってゆく物語。

     そして、横領の罪で服役中の幸恵が、同じく服役中の詩子に、逃れる術もなく、絡め取られてゆく物語。

     全く救いのないストーリーだ。政財界の大物への取材によって、詩子の正体を暴こうと試みた蒲田も、結局は裏で繋がっている彼らに翻弄され、悪事や詩子の実像を暴くには到らない。夫を詩子に殺されたも同然の美奈子までも、新興宗教に洗脳されて終わる。

     元銀行員で、エリート意識の抜けない幸恵も、横領した金の弁済もあり、結局は出所後、詩子の元で働く事を選ばされる。
     もんのすごい悪事を働く詩子にビックリ!という物語ではないけれど、作中で熊沢が例えた様に、女郎蜘蛛の様にじわりじわりと狙った獲物を手中に収める詩子は薄気味悪く、何も解決しないラストには、苦い後味が残る。イヤミスを読んだ後のようだ。

     最後、詩子は幸恵と蒲田をくっつけようとしていたけれども、あの後どうなったんだろうと気になる。結局2人とも、もう詩子から逃れる術はなく、他の多くの人間達と同じ様に、死ぬまで搾取されるんだろうか。それとも、マユミや玉村の様に、なんとか「普通の」人生へと戻れるんだろうか。

     スペシャルドラマとして、豪華キャストで放送したら面白そうだなあと思う作品でした。

  • レビューなのかわからないけど「白いものが目立ち始めた」って
    どこの使い古しか、三番にも四番にも煎じて味をなくした言葉だなぁと思った。

  • 期待外れだった…

    昭和の終わりにゲーム賭博で逮捕された石山詩子を巡り繰り広げられる物語。実際に起きた事件や出来事も散りばめられるのだが…

    山田宗樹の『嫌われ松子の一生』のような趣きもあり、期待したが、どうにものめり込めない作品だった。

  • 「超弩級の悪女エンタテイメント」という宣伝文句に惹かれて購入。
    謎めいた詩子の描写は魅力的だが、肝心の話が今ひとつだった。結局、詩子がどんな女なのかがよくわからないまま終わったのは残念。世の中にもっと悪い女はいると思った時点で魅力は半減してしまう気がする。

  • 何がどうしたかったのか?
    ひとつひとつの部分は読みやすくていいんだけどー

    全体的には
    だから?それがどうした?

    悪女ぶりもあまりにもちんけ?(笑)
    だから?それがどうした?

  • 書店員がやたら推してる帯は信用ならない…という印象だったのに、
    あまりにも煽り文句とえすとえむ画の表紙の女性がうつくしくて、つい、ウッカリ、購入。

    読了後、…で?てなった。
    政界の大物まで転がしていた人が、いきつくのが、いくら博打人生だしまだまだこれから長いったって
    インチキ宗教法人なのはどうだろう…。

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著者プロフィール

一九六五年、福岡県生まれ。女性誌のライターなどを経て、二〇〇六年に『きょうの私は、どうかしている』でデビュー。他の著書に『モンスターU子の噓』『花の命は短くて…』『帰ってきたエンジェルス』など。

「2020年 『咲ク・ララ・ファミリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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