色いろ花骨牌 (小学館文庫 く 12-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094061581

作品紹介・あらすじ

抱腹絶倒してしんみり。交友エッセイの名品

全9章構成。吉行淳之介 阿佐田哲也 尾上辰之助(初代) 芦田伸介 園山俊二 柴田錬三郎 秋山正太郎 近藤啓太郎 生島治郎 脇役も多士済々。著者が名エッセイストである証拠に、吉行淳之介の章から一場面をご紹介。
《いかなる経緯からか、膣外射精の話となり、何気なく「あれは妊娠の怖れがありますからね」と口を挟むと、卓上の三人の手が止まった、ように感じた。視線を牌から上げて御三方のご尊顔を拝し奉ると、各様に眉を上げたご表情。/(……)「いえ、あの、先っぽがちょいと濡れますところの、カウパー線液とやら言うんでしたっけ? あの中にも精子が含まれておりまして……/聞き囓りの、我が膣外射精危険説は却下された。/「数十年、その枝に頼りしも、我、かくなる仕儀と相成りしことの一度としてあらざるなり」「阿呆も休み休みに」。/翌日、「あー、吉行です。昨夜の膣外射精野郎は、そのうち手痛い目に遭いますな。いや、貴君が正しい、正しい」。/医者に確かめたのだという。/(……)/感心を通り越して、嗚呼、ぼくは凄いサロンに身を置いているのだなと、見開いた目の中を多数の精子があっちへ行ったりこっちへ来たり。》

著者プロフィール

1945年、高知県生まれ。漫画家。『新選組』で第43回文藝春秋漫画賞、『坂本龍馬』で第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、『赤兵衛』で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。

「2022年 『マンガ猥褻考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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