- Amazon.co.jp ・本 (586ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094064896
作品紹介・あらすじ
手負いの女刑事が謎に迫る傑作サスペンス!
自宅のベッドで殺された女性の遺体からは、小さな皮膚片がいくつも剥がされ、持ち去れていた。現場を検証していたボストン市警殺人課の女刑事D・D・ウォレンは、何者かの気配を感じたはずみに階段から転落し、左肩に大怪我を負う。リハビリ中、ペインコントロールのためにクリニックを訪れたD・Dは、精神科医の女性アデラインに出会う。先天性無痛性であるが故に「痛み」を専門にした、という彼女。その矢先、第二の事件が発生した。ふたつの事件の類似性を辿ると、やがて40年以上前の連続殺人事件が浮かび上がる。その犯人はアデラインの実父であり、さらに彼女の姉もまた14歳で初めての殺人を犯し服役中だったーー。
大好評D・D・ウォレンシリーズ『棺の女』の前日譚。残酷な運命の下に生まれた女医と、執念を燃やす手負いの女刑事のドラマティックすぎる傑作サスペンス!
感想・レビュー・書評
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リサ・ガードナー『無痛の子』小学館文庫。
シリーズ邦訳2作目。『棺の女』の前日譚。邦訳順が逆になったのでシリーズ第1作目ということになる。『棺の女』に比べると些かまどろっこしい感じがする。設定が面白いだけに非常に勿体ない。シリーズの第1作目ということを考えれば致し方無しか。
小さな皮膚片を幾つも剥がされた女性の遺体。犯行現場を捜査していたボストン市警殺人課の女刑事D・D・ウォレンは、何者かに階段から突き落とされ、大怪我を負う。リハビリの過程で、D・Dは精神科の女医・アデラインと知り合う…… -
女性の皮膚が無数に剥がされた遺体、連続殺人。D・D・ウォレン刑事は捜査の過程で怪我をし、痛みのコントロールのため精神科医アデラインにかかる。その医者は無痛症であり、父親ハリーは連続殺人鬼で既に死んでいる。そした姉シェイナも殺人犯として長年刑務所にいると分かった。そして今回の事件は40年前のハリーが起こした事件と似ている・・・
おぞましい。久しぶりに激しくおぞましい話を読んだ。
これの続編が「棺の女」だそうなので、翻訳は出るのが逆になってしまっているけれど、あまり問題はないように思う。
父親も姉も殺人犯であるアデラインの苦悩たるや。かなり我儘なシェイナのキャラクターもいい。一つの時間が本人たち以外に、周囲にも深い影響を与えるんだなーと深く思った。
※ネタバレ
真犯人は、40年前の被害者のいとこ、チャーリー。ゲイでいとこに襲いかかり殺してしまったが、シェイナのせいにした。今回の事件は、昔の事件で本を書いて金を稼ごうとして起こした。 -
棺の女もこの作品も、共感力がなく頑ななD.Dよりも相対するもう一人の主人公的女性キャラクターに好感が持てる。
夫アレックスのハンサムで仕事への理解もあって(こちらは少々怪しいとはいえ)な都合良すぎるキャラクター設定いる?ロマンス小説みたい。
ミステリとしては中々好きなシリーズ。続編も読む。