蟲愛づる姫君の寵愛 (小学館文庫 C み 1-4 キャラブン!)

著者 : 宮野美嘉

• 小学館 (2019年11月6日発売)

作品紹介・あらすじ

毒蟲大好きな玲琳王妃に新たな災難が……？

まだ十五歳の李玲琳が、新興国である魁の若き王・楊鍠牙のもとに嫁いでいくらかの月日が過ぎた。相変わらずの高飛車かつ思考回路が理解不能な変わり者、そして周囲がドン引くほど蟲好きの蠱師（百の毒蟲を殺し合わせ、最後に残った猛毒の「蠱」を操る術師）として、夫の意向などものともせずに飄々と新婚生活を送っている玲琳だったが……。そんなある日、魁の王宮に激震が走る。国王の鍠牙が玲琳以外に側室をもつというのだ。というのも、宮廷内の実力者である姜大臣が「蠱師の力は母から子へと遺伝する」という噂を聞きつけ、玲琳から世継ぎの王子や姫が生まれることを危ぶんだためだった。
変わり者の最強王妃と、その才覚と美貌に反して案外苦労性の国王の、新婚生活の明日はどっちだ!?

感想・レビュー・書評

[あさひさんの感想 · 2023年11月3日]

本書だけはこのシリーズの中で再読のはずなのに、数年空くと全く内容覚えていませんでした。最後の最後のどんでん返しまで全く展開が読めず、とても楽しかったです。

中世のヨーロッパ諸王朝もそうですが、本作魁王家も血縁のある家同士が婚姻を結んでいるので、世界史の授業のときみたいに途中頭がこんがらがりかけました。

「恋という感情は毒」という言葉に考えさせられました。「恋」という単語だけではとてもキラキラとしたイメージがありますが、実際は辛く悲しいことばかりが記憶から呼び起こされてしまう。人間にとって恋という感情は必要か不必要か...私は傷付くとも多いですが、かけがえのない感情だと思っています。

夕蓮のこと私全然嫌いになれませんね。私も彼女の魅力に堕ちてしまったんでしょうか。
夕蓮と明明の最後の会話の場面、泣きそうになっちゃいました。でも、やはり夕蓮さんのキャラは全くぶれておらず、不謹慎ではありますが、安心しました。

[♡♡♡さんの感想 · 2022年10月13日]

自罰の極地にいる鍠牙のなんとめんどくさいことよ…しかしそこがいい。今回もめっちゃおもしろかった〜〜！！側室が来てどうなるかと思えばじつに玲琳らしい対応で安心。それにしても今回は葉歌がおもしろい…彩蘭お姉さまからは「変態的な乙女思考」って言われ、今巻では下衆と乙女が同居する女ってされてて笑った。
「え！？そっち！？」がもしかしたから今巻のなかでいちばん好きな台詞かもしれない笑
それにしても夕蓮の魔性ぶりが思った以上だったな…このシリーズは愛憎もそうだが魔性の女が多くて最高だ。

[mojaeさんの感想 · 2022年9月3日]

やべー兄ちゃんだな
Mがつよすぎる　

[ゆふぃさんの感想 · 2021年5月23日]

毒っぷりが好き

[chatnoirさんの感想 · 2020年10月5日]

蟲愛づる姫君シリーズ第2弾。
前作が面白かったのでまとめ買いです。
さらっと読めるのが良いところ。
表紙も可愛いです。
姫と王様の関係を揺るがす側室の存在？！
素直じゃない2人にヤキモキします。

[菜月さんの感想 · 2020年8月16日]

コミュニケーションが歪んだ夫婦ではあるが、歪んだ中に想いが感じられる。その分、この歪みが今後の夫婦に何を齎すのか気掛かりである。ただ、2人が2人なりに距離を縮めているのは微笑ましい。

[sayapikoさんの感想 · 2020年3月31日]

シリーズ２作目。

キャラはどんどん個性を増していくし、新キャラも個性あふれてるし、読んでてなかなか楽しいです♪
玲琳の口調が結構頭に残ります（笑）
あの年齢にして強さと貫禄を感じるのはあの口調も一役かってるんだろうなー。
玲琳らしくて結構気に入ってます＾＾
今回もさくっと読めちゃいました♪　

[へきくうさんの感想 · 2020年3月19日]

ゲスの極み乙女。葉歌（笑）いいキャラだわ。いや、彼女だけでなく、みんないいキャラ病んだキャラ（笑）玲琳がまともに見えてくる不思議。彼女の新しい蟲、蛾蟲。そのもっふりとした胸毛をもふもふしたいです！！そして、鍠牙はドMなんでしょうか？ねぇねぇ、ドM設定なの？2巻の内容は愛とは？でしょうか。みんな、それぞれの愛があるよ。私は蛾蟲へのもふり愛が芽生えました。それがたとえ大鷲よりでかい蛾の蟲であろうとも（笑）

[茶柱たつこさんの感想 · 2020年1月26日]

鍠牙や周りの人間の病みっぷりが更に増し、どいつもこいつも愛が重すぎてどす黒い。
かえって玲琳が清廉に見えてくる。
玲琳は何だろう…正露丸？
匂いは強烈だけれど効き目は抜群。
あの匂いを嗅いだだけで治るのでは、という安心感。

登場人物の範囲が狭いので、一番権力を持っている家臣の家と王がこんな狂っていてこの国は大丈夫なのだろうかと心配になる。でもそれが良い。
悪役がまた毒々しくて魅力的なシリーズ。

[結崎さんの感想 · 2020年1月12日]

やはり夕蓮は明明を殺してなかったか。
多分、白蓮だよな？
それにしても、壷毒だと思ったゴキを食べてしまうとは明明ほんと男勝りだったんだな。勇ましい。

里里の好きな人が、利汪の嫁の朱奈だったとは（笑）
でも、この子が側室なら安心かも。

鍠牙は玲琳の心まで欲するようになったか～。
これは進展のきっかけになりそうだなとニヤニヤしてしまった。
玲琳の方も少し心の変化がありそうな気配。
鍠牙に抱く感情は恋というよりは愛なんじゃないかなぁ。
ただ、お互い仄暗い愛情な気はするけど（笑）
最後の玲琳が鍠牙を名前呼びしたとこは悶えた～！
というか、鍠牙も玲琳のこと名前で呼んだこと無いよな。
次回への伏線かな？
じわじわ縮まっていく関係が堪らない。