- Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094067637
作品紹介・あらすじ
日本アカデミー賞作家が描く愉快痛快珍道中
時は文政十三年(天保元年)、おかげ年。民衆は六十年に一度の「おかげ参り」に熱狂していた。
博徒である辰五郎は、深川の賭場で多額の借金を背負った夜、お伊勢講のくじに当たり長屋代表として伊勢参りの旅へと出発する。
途中で出会った代参犬の翁丸、奉公先を抜け出してきた子供の三吉、訳ありな美女・沙夜と家族のふりをしながら旅を続けるなか、ダメ男・辰五郎の心にも変化があらわれて……。
借金を回収しようと追いかけてくる殺し屋・菊佐から逃げ回り、ひしゃくとガマの油で路銀を稼ぎ、地元の名産品には舌鼓。笑いあり、涙あり、美味(グルメ)ありの愉快痛快珍道中。
『超高速!参勤交代』『引っ越し大名!』の著者による傑作時代長編!
感想・レビュー・書評
-
超高速参勤交代がとても楽しく響いて、流れで購入していたので、ようやく手に取って読みます。一気読みですか、3時間ほどで読んでしまうとは、うーん確かに面白かったけど、思ったのと違うかな。博打が共感出来ないのかな、最初にそれがあったから読み込みに戸惑ってたのかな。先に購入して期待値上げ過ぎたのかな。うーむ
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
NHKで、ドラマ化もされた痛快時代小説。
博打うちが、借金取りから逃げる口実に、おかげ参りに。
途中、子供や身投げしそうな女、白い犬と家族仕立てで旅する。
いつの間にか本当の家族のように。
笑いあり涙ありのロードムービーのような作品。 -
借金抱えた博徒の辰五郎。
小悪党でしょうもないやつなんだけど、なんだか憎めない。
借金から逃げようと長屋のみんなで貯めた路銀でおかげ参りに。
道中出会ったのが駄犬(笑)翁丸と、姉の祝言に参加したさに奉公先を飛び出してきた三吉、わけあり自殺志願の沙夜。
路銀に苦労しながらも、みんなでおいしいものを食べたりしてる姿は微笑ましい。
三吉の姉の祝言での辰五郎、かっこよかった。
将軍様の行列と出くわしてからの展開は驚き。
辰五郎のあれも、翁丸のあれも。
最後は見事な大団円。うんうん、よかった、よかった。
さて、では続編もいっちゃおう。 -
発表する作品が次々と映像化される作家の土橋章宏の文庫新刊。
江戸時代の庶民のお楽しみの一つお伊勢参り。更に60年に一度の式年遷宮の翌年はおかげ参りといわれる。そのおかげ参りに、何故か長屋を代表して参拝の旅に出ることになった主人公は博徒の辰五郎。罰当たりな人生を歩んできた彼の珍道中は如何に。
個性あふれる登場人物に軽妙な台詞、目まぐるしく変わる場面。読んでいて頭の中に映像が出来上がるのが土橋作品の絶妙さ。あっという間です。オモシロイ。
-
202004/都合良い展開ではあるけど、続きが気になるテンポの良さ・ちょうど良い案配の人情をからめてて、面白かった。道中モノが好きな人にはおすすめ。