派遣社員あすみの家計簿 other girls (小学館文庫 Cあ 5-4)
- 小学館 (2023年8月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094072792
作品紹介・あらすじ
あすみを取り巻く女子達を描く初スピンオフ 仁子はフリーの旅行プランナーだ。タイで働く安岡くんとは付かず離れずの関係を続けている。親友のあすみが結婚することになったが、実業家だという相手の野崎理空也に不信感を抱き、素性を調べることに。菜々花は公務員の順也と結婚し、マンションを購入した。定年まで勤め上げてもらうため、夫の健康管理に余念がない。ゲストルームで念願の結婚披露パーティを開くが、早くも新婚生活には暗雲が!?優奈は、大手企業に勤めながらパパ活をしている。美貌という武器をお金に換えないのはもったいない。しかし、仕事相手の広告代理店の男から「アプリで見かけた」と言われて……美織は、料理人として雇われた飲食店で理空也と働き始める。なりゆきで美織の家に理空也が住むことになるが、「浪費家だった」という元彼女のあすみの存在が許せない。ミルキーこと留希は、彼氏に殴られて家出中にSNSで出会った健太郎と結婚するが、すぐに家から逃げ出し、ネットカフェに泊まるように。名古屋へ行こうとする留希をあすみは祝い、三万円とバスのチケットを渡してくれる。あすみを取り巻く女子たち5人それぞれの生き様を描く、大人気シリーズ初のスピンオフ! 【編集担当からのおすすめ情報】 本編で描かれたエピソードの真相や、本編では描かれなかったエピソードが満載です。
感想・レビュー・書評
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あすみ以外の人から見たサイドストーリー。
みんなそれぞれの悩みが描かれていて面白い。
仁子や優奈が思ってることが分かるのも楽しい。
理空也はますますクズだなと、本当に最低。あすみが可哀想になる。
ミルキーは相変わらず優しい。幸せになってほしい。
本編の続編も早く出てほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あすみの周りの女性たちを描いたスピンオフ。
勝手に仁子の話だけだと思ってたけど、章ごとに主人公が変わる。
あすみの視点だけで描かれていた本編を、別視点で描くことで、面白いけど、正直さらにあすみが嫌いになった。
でも、不思議と登場人物たちはあすみの自己中心的な性格を理解しているのを読むと、あすみは人間関係に恵まれているんだなぁ、とも感じる。
個人的には仁子とミルキーの話を多めに読みたかった。
今作を読んでから、もう一度本編を読むとあすみへの偏見が薄れるかもしれない。 -
やっぱり物事って幾つも側面を持っていて見る側それぞれでその物事の意味も存在も違ってくるんだな…
今迄あすみ目線で進んでいたお話があすみを取り巻く女子5人目線で見るとこんなふうに映るんだ。
目線を変えるだけで色んな事の印象が違って見える。
あすみ、仁子、留希…皆今迄思っていた印象とは違う人だ!
ん〜、なんかスッキリしない、モヤモヤが残る。
5人の愚痴を聞いてるうちに終わってしまった…という感じ。
元のストーリーに戻って続編が読みたい!
「派遣社員あすみの家計簿4」を期待!
other girlsならばファイナンシャルプランナーの深谷さんのお話が読みたかったなぁ〜 -
本シリーズのスピンオフ短編集。
あすみ側から見た人柄と、本人が語る裏側は、まったく印象が違う。
あすみから見てしっかり者で頼りになる友人、仁子は、人に甘えるのが不安で相手に頼りきれない弱さもある。
理空也の今カノである美織は、あすみが金の亡者であるかのように信じ込んでいる。あすみ視点からみた美織は、理空也にベタ惚れかと思いきや、フラフラしている彼に厳しい視線を投げかけるしっかり者だったり。
ギャラ飲み仲間の優奈も、美貌を武器に百戦錬磨かと思いきや、「このままでいいのか」と悩んだり。
一方方向からでは分からない事実があることは、頭では知っているつもりだったけれど、こうして一人一人の物語を見ていくと、なかなか複雑で、「あの人だから〇〇に違いない」というのは暴論でしかないのだなあと思い知らされた。
そして、美人は美人なりに色々としたくもない苦労があるんだなぁということも分かった。 -
本編で主人公・あすみの周りにいる女性たちの短編。
鳩山美織の話を読んで、益々あすみが好きになりました。
本編ではあすみの心情を追う側でしたが、元彼の野崎理空也と美織の側から顛末を追うと、あすみは「理空也を騙し金を奪った女」になります。
美織が手切れ金を渡した時のあすみが好きです。
こういうところが原沢仁子との友情を持続させているんだろうなと思いました。
そして牛田留希の話。最後は涙ぐみました。
青木さんが書く女性たちの話をもっと読みたい、そう強く思った短編集です。
まずは既刊読破を目指します。 -
本編は好きだけど、
このサイドストーリーの主人公は
なんかみんな都会で薄汚れてる感じ。
アラサーのマウンティング満載
娘たちにはこうはなってほしくないと
思ってしまう女性ばかりが
出てくる
途中で読むのをやめた -
派遣社員あすみの家計簿がおもしろかったのでこちらも迷わず購入。
全部女性が主人公でみんなそれぞれ状況も性格も違うから飽きずに読み切れる。
この人どうなっちゃうの?という危うい話も多いけど、結末は悲惨な暗い感じにはならないから不思議。
題材は割と重いのにサラッとしてる感じ?
前作と照らし合わせながら読むとなるほどな、と思うところが多くおもしろかった。 -
そっちから見るとそう見えてたのかー。
というのが新鮮。
どの彼女も一生懸命に生きているのが愛おしい。 -
あすみに関わってきた5人の女性が主人公のスピンオフ作品
あすみに節約のいろはを教えた親友の仁子。あすみの元彼の理空也のことを怪しいと思いながら、あすみの幸せに対して遠い目で眺めている感じ。男たちに対しても冷めた目でみる。
理空也に騙されながらも支えようとする美織。あすみに対して最も、敵愾心をもつ。
一見、不幸に見える構図でも、大切なのは、本人たちの意思だと思う。幸せの定義はそれぞれが作り出すもの。
間違った幸せも、正しい幸せもない。
したたかに、信じるものの為に生きられる女性は強いですね。