100回泣くこと (小学館文庫 な 6-1)

著者 :
  • 小学館
3.22
  • (285)
  • (585)
  • (1005)
  • (379)
  • (125)
本棚登録 : 7228
感想 : 762
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094082197

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なまねこ、ストーン、モグラの馬力、そういうエピソードは好き。結婚を意識したラブラブの恋人同士の生活の描写も素敵に描かれている。私は行間を読むのが苦手なのかな…バイクやブックに関わる象徴的なシーンが、じわっと効くように書いてあるのねと思ってしまって、イマイチ入り込めなかった。愛する人が死にゆく時、また自分が死んで行く時、こんなに綺麗に過ごせたらいいだろうけど…と。若い時ならもっと素直に読めたかもしれない。

  • 久しぶりに本読んで泣きました。
    この手の恋愛モノなんて安っぽいと思ってたけど、中村航さんのはもう何冊か読んでみたくなった。

  • 「僕の好きな人がよく眠れますよ うに」以来の読過。
    二つが自然と一つになる、ゆっくり重なって。 いつか二つが一つになることがあっても、と思う。
    お互いが、きみのため にできること。きみに僕がしてあげたいこと。 きみのためにあろうとすること。

  • 大切な人との別れ方の話。
    願って伸びる命もあれば、宣告通りの命もある。
    出会いがあれば必ず別れがあり、大切な人で、ずっと一緒にいたい人との別れは、死であることを改めて考えさせられた。
    今身近で調子悪そうにしている大切な人が重い病気とかじゃないよな?と一抹の不安が過った。

  • 一度読んだ時は中村航さんの中ではイマイチな方かなーと思い、一度読んだきり放置、しまいには売ってしまった。今回、映画化に伴い映画鑑賞後、再度購入し再読したところ、痛く感動してしまった。どういうワケだか以前よりずっとスケールの大きさを感じました。☆4つまでアップです(笑)

  • 結婚前に練習しちゃうところとか、可愛いなって思った。
    元気な頃の2人の話も、もっと読みたかった。
    こういう内容だったら、もっと厚くないと!(←本自体の厚み)

    映画は、みていませんが、内容が違うみたいですね。
    主演の大倉くんに期待。

  • 「もちろん。いい受け身をとるよ、おれは」

    こんな返しをしちゃう、藤井くんが素敵すぎた。

    しかし、あれだ。
    中村航の書くストーリーに出てくる女性は、いつも、魅力的だ。
    女のあたしでも、いいなあ、と思う。
    やっぱり、人間にはユーモアが必要だ。あとは、うははははと、よく笑うこと。
    ユーモア+うはは=魅力



    ずっとずっと続くと思っていた生活に、ある日終わりが出来てしまったら。

    そうなったら、あたしはどうなるだろう。
    何ができるだろう。
    何を考えるだろう。

    想像もつかないな。

    あたりまえは、いつも、ふとしたことで、あたりまえじゃなくなって。

    そこには容赦なく、悲しみや苦しみが襲ってくる。

    強さを身につけることが正しいかは、わからないけど。

    だけど、立ち向かう強さが欲しいと、受け入れる強さが欲しいと、そう思った。



    中村航の書く文章は、胸にすっと溶けて、その部分が暖かくなる。
    優しくて、時々、ふふっと笑っちゃうような柔らかさがあって、読んでいてとても気持ちがいい。

    悲しいストーリーなのに、こんな風に書いたら不謹慎かな。

    でも、ほんと、そんな感じ。



    大きなどんでん返しがある訳でも、あちこちに散りばめられた伏線を回収する気持ちよさがある訳でもない。

    だけど、面白い。

    優しい本を読みたくなったら、ぜひ、どうぞ。

  • 結婚式の誓いの言葉が印象的だった。いい言葉だなと改めて思った!!

  • 映画『100回泣くこと』公式サイト
    http://100kai-movie.com/

    小学館のPR
    「実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうだ、という連絡を受けた僕は、彼女から「バイクで帰ってあげなよ」といわれる。4年近く乗っていなかったバイク。彼女と一緒にキャブレターを分解し、そこで、僕は彼女に「結婚しよう」と告げた。彼女は、1年間(結婚の)練習をしよう、といってくれた。愛犬も一命を取り留めた。愛犬の回復→バイク修理→プロポーズ。幸せの連続線はこのままどこまでも続くんだ、と思っていた――。」
    中村航公式サイト
    http://www.nakamurakou.com/

  • 冒頭の愛犬ブックの描写からすでに「これは涙腺に良くない本だ」という予感がありました。舌を半分だしてバンザイの格好で寝ている子犬…想像しただけで“キュン死に”できそうな可愛らしさ。これが死に瀕しているっていうんだから、本作の最後は…まぁだいたい想像どおりだろうな、と思っていました。

    しかし、第2章から“泣き”の対象が彼女にスライド。前知識全く無しで読み始めたので、この展開には少々驚き。蓋をあけてみれば(悪く言うとよくある)恋人が病に瀕して〜というストーリーでしたが、やや想定外だったのでちょっと面食らいました。

    話自体は普遍的なテーマですが、個人的には本作独特の表現にじわじわ涙腺を刺激されました。序盤数多くあった彼女との会話が徐々に徐々に少なくなり、後半は会話する場面もかぎかっこ無しで描かれ、彼女が少しずつ弱って行く様子が表現されているように思います。また、それに反比例するように主人公が彼女を思う必至さが増してくるようで、物語が進むに従い、感情の触れ幅が大きくなってくるのを感じました。

    そして、いつの間にか主人公に共感しすぎて、クライマックスでは通勤電車の中で涙を流しそうになりました。

    とはいえ、なんだかんだで主人公は強い人。自身の想いに区切りをつけるため、思い出の時計を置き去り、バイクを廃車させるのは、私の感覚ではよほどの覚悟が無ければ出来そうにありません。この点でやや共感ポイントが下落しましたが、各所で感情を揺さぶられた本作は、私的にしばらく忘れられそうにない本になりそうです。

全762件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村航の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×