- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094512700
作品紹介・あらすじ
彼氏にフラれた私・三浦加奈は、死のうと決意して屋上へ向かう。けれどそこで「カカシ」と名乗る不思議な少女、毒舌の「ブリキ」、ニコニコ顔の「ライオン」と出会う。ライオンは言う。「どうせ死ぬなら、復讐してからにしませんか?」そうして私は「ドロシー」になった。西の悪い魔女を殺すことと引き替えに、願いを叶える『オズの魔法使い』のキャラクターに。広い空の下、屋上にしか居場所のない私たちは、自分に欠けているものを手に入れる。第5回小学館ライトノベル大賞・ガガガ大賞受賞作。心に残る、青春ジュブナイル。
感想・レビュー・書評
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自分に足りないものを欲しがっているオズの魔法使いの登場人物たちと自分たちを重ねているのが、一人一人の過去を知るにつれ読んでて辛くなってくる。
みんな自分に欠けたものを手に入れることはできたけど、学校の隠ぺい体質が解消されていないのは、少しモヤモヤした。
屋上を燃やした後、全て丸くおさまっってからの、最後のドロシーの復讐が微笑ましかった。
私も木枝死亡ルートは読んでみたかった。あんなにかわいいカカシを泣かせるなんて許せない。
個人的にはドロシーの眠ることができないというのがうらやましすぎる。試験前とかに有効活用したら高得点取れそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文句なしの5。
もう一気読みでした。
あの3人の関係性が解るともうヤバかった。
最後、スッキリしたぁー!
アメくんいい子だよほんと。
そらドロシーも夢中になるよね。
このタイトルにものすごくあってる作品だと思うし、何だかんだで結局青春してる作品。
いい余韻に浸れる。
ほんといい作品に出会えて良かった…。 -
一巻完結。
優しさげな童話で隠した自分勝手な復讐の話。
唯一現実を繋ぎ止めようとした情報通の小夏も大切にしてあげて。 -
インパクトのあるタイトルであり、「屋上を燃やす」に至る過程のドラマが、言葉は悪いが面白い。高校が舞台で、スクールカーストというには単純化されているが、その生きづらさや切なさを鬱々と、丁寧に描こうとしている。
そして「オズの魔法使い」になぞらえられた登場人物たちの関係性が明かされる時の、物語のピースが嵌まる感じが堪らない。
先日読んだ著作者のデビュー作と言うことで、審査員コメントの煽りにやや期待値を上げすぎた感はあるが、パーツはある程度類型的ながらジュブナイル小説として楽しめた。 -
読後感 はさわやか。
とても纏まりが良くて、丁寧に積み上げられたツミキみたいな物語だった。 -
1巻読了。
まさに青春群像劇。
シリアスな展開だけどさらりと読める。