ささみさん@がんばらない 7 (ガガガ文庫)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513110

作品紹介・あらすじ

わたしは、主人公なんかじゃ、ない-。お兄ちゃんのためにすべてを捨てて漂う「神様」となったささみさん、そして、代わりに「普通の日常」を送る日留女。いびつな日常に這い寄るのは、新学期の行事「邪神オリエンテーリング」??誰かの代わりの人生であることに気づき始めた日留女、うさぎさんに憑依してのんきに暮らすささみさん、そしてささみさんのライバルでありながら、宿命の敵である情雨…。運命と陰謀に利用されているのは誰なのか。春を迎え、三年生編に突入するシリーズ第7弾。ついにある謎が明らかに。

感想・レビュー・書評

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  • 邪神三姉妹 かがみ のペット うさぎと同化することが多い鎖々美。
    日留女が気になりその場に留まっているが、
    実は彼女、自分の過去を持ってない事に違和感を感じて
     首領 という人と会うことに。
    実はその首領は情雨のパパだったりする…
    どんどんカオス化していく世界。
    日留女は鎖々美のお兄ちゃんと同居中で。
    スサノヲは希美と、交換日記中。
    イザナミはスサノヲと未だ現世にいる。

    そんな時、
    一枚のチラシをGETする。
    「邪神オリエンテーリング」と銘打っている。
    実はコレ、たまが始めたことだった。

    新キャラ 布都野火(ふつのみか)謎の後輩キャラ。
    オリエンテーリングに参加させるのが弥火の役目。
    実は彼女九十九神(つくもがみ)の「裁きのいかづちタケミカヅチ」。
    つるぎと合流、情雨の姿を発見して。
    かがみと合流するも、時間は逆行していく。
    ところはプール場。
    が、一変して漆黒の海、浜辺に变化。
    「魔海の邪神クトゥルー」を見たために意識を飛ばされた鎖々美。
    幼児化したつるぎ、首領と対峙する情雨、邪神3姉妹の力を結集して首領に挑むも海に飲まれるかがみ。
    意識を取り戻した鎖々美の前にはお兄ちゃん。
    そして日留女。
    彼女は意識を「這い寄る混沌アバオ・アクー」によって過程を駆け上がり神格を高めた。
    蝕まれる日留女。
    禁忌の落とし子ヒルコ(お兄ちゃん)は
    魔海と同化した淡島と同一視される事が多い。
    アマテラスの前に作られた失敗作だ。
    かがみの放った一撃が漆黒の闇に亀裂を入れて
    ヴィシュヌ様登場。
    イザナミの願いを叶える。根の国へと首領を運んでもらう。

    通常の日常へと戻った(?)鎖々美達。
    情雨と母親は月詠家の庭にテントを張って生活中。
    邪神3姉妹は通常のアパートにて夕飯を作るかがみ。
    待つつるぎとたま。
    たまはUFOを呼ぶために今回のオリエンテーリングを企画したという。
    夕焼けに空いっぱいのUFO。
    その裏で起こっていたのはギリシアでの破壊行動。
    この中心は日留女だったモノ。
    補佐として付くのはマサカド。

    さて、物語はどう展開するのか?
    UFOまで登場して。
    楽しみ、楽しみ。

  • クトゥルー神話ってこんな感じなんですね。

    ついにラスボス登場です。

  • たまが、、宇宙まで届いてほしい、、想いは笑いました。未知なるものに会いたかったのですか、本当に。

  •  おぞましさという点では、シリーズでも屈指の巻かもしれない。特に最後のおぞましさは素晴らしく、展開も激動。続巻に期待が持てるところである。
     ただ、個人的にはようやくスポットの当たった布津野弥火さんが本当にかわいそうな役どころで、普通に胸が痛かった。先々の巻で良い目を見られることに期待したい。

  • クトゥルー神話回。情雨ちゃん@がんばる。しかし、いつの間にか完全にデレてるなぁ。

  • “否、それは奇妙に蠕動した地面から屹立した、無数の——触手だった。
    蛸や烏賊のような、けれどそれにしても妙にでかい——人間の腕ほどのものから、丸太ほどのものまである。
    先端に棘々がびっしりと生えたもの、繊毛に覆われたもの、無数のそれが縒りあわさったもの、得体のしれぬ粘液で濡れたもの……。
    それらの触手に絡みつかれ、闇の奥ではわたしたちより先にこの悪夢じみた世界に迷いこんだのだろう生徒たちが、屍体のように吊りさげられて陳列されている……。
    「触手プレイ、キター!」
    つるぎが頭の悪いことを叫んだ。
    「これだよ、これがなくちゃなクトゥルー神話は!さぁこい!待ってました!」
    何でそんなに嬉しそうなの?馬鹿なの?死ぬの?
    「やん、リアル触手なんて初めて見た——思ったより、その、太くて、こ、怖いよう……きゃ〜☆お兄ちゃんのえっちな触手でつるぎにいけない遊びを教えてぇええん♪♪♪」
    真っ赤になって身悶えてるが、そんな場合かこれ。”[P.177]

    クトゥルー神話とTRPG。

    “「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!馬鹿!何が『頼まれたことは、果たせたと思います』だ!『ささみさんはもう、自分で立って歩けますよ』だ!」
    『現代のトロイア戦争』の終幕で、お兄ちゃんが言ったことを、反芻して。
    「ふざけんな!勝手にいなくならないでよ、ひとりで結論ださないでよ!わたしは、まだぜんぜん自立できない、だめで、未熟で——甘えたいよ!頼りたいよ、独りじゃ何もできないよ!だから、置いてかないでよ……寂しいよ!もっとお兄ちゃんと一緒にいたいよ!」
    ずっと溜めこんでいた弱音を、ぜんぶ吐きだした。
    がんばってがんばってがんばって、何もできなくて、失敗ばかりで、泣いてばかりで——でも、それじゃいけないって、努力して死にものぐるいで、でも苦しかったよ。
    限界だよ。
    もう、無理なんてしたくないよ。
    「ごめんなさい、鎖々美さん」
    お兄ちゃんは困ったように、素顔を晒したまま、つぶやいた。”[P.280]

  • 全然ライトじゃないノベルだぜ。少年漫画的な青年漫画みたいな感じかな。
    なかなか一筋縄ではいかないし一枚岩でもないしなんか真のラスボスさんはなんか究極体というか完全体になっちゃいそうだしもう勝ち目見えないし絶望的って感じだしどうなっちゃうのこれー!って感じ。
    構成が上手だなぁ。
    ネタの仕込みも上手い。

    「平和な日常」へはまだまだ遠いですなぁ……。

  • クトゥル好きなので、この巻は特に楽しめました。
    SAN値の下がったささみさんサイテーだけど、サイコーです。

  • 日本神話、ギリシャ神話、インド神話、ときて今回はクトゥルー神話。
    1巻を読み始めたときはちょっと読みにくいかなぁとおもっていたけれど、巻を進めるたびにだんだん、じわじわボディーブローの用に面白くなってくる。今巻でとりあえず2部的な部分が完結しました。いよいよ3部ラスボス登場で、次巻への期待が高まります。
    アニメ化も決定したようなので、今後も目がはなせない作品になりそうです。

  • 今度はクトゥルー神話。前回少なかった感のあるささみとかがみの絡みが豊富だったので俺得。

    多少は神話に詳しいつもりだったけどこの話はバンバン知らない話が出てくるので楽しいです。

    そしてアニメ化!!かがみとの絡みをアニメで見れる!!合法ロリなつるぎにも期待。

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著者プロフィール

高校在学中に第8回角川学園小説大賞・優秀賞をはじめ、合計五冠の新人賞に輝く。ライトノベル、一般文芸とジャンルにとらわれず執筆を続け、著書に『狂乱家族日記』(エンターブレイン)『私の優しくない先輩』(講談社)。TVアニメ化もされた『ささみさん@がんばらない』(小学館)も執筆。

「2020年 『桃瀬さん家の百鬼目録2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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