なわばりの文化史: 海・山・川の資源と民俗社会 (小学館ライブラリー 123)
- 小学館 (1999年5月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094601237
作品紹介・あらすじ
自然はだれのものか?山野河海の恵みを享受しつつ、資源を枯渇させないために生み出された「なわばり」の知恵。古来の自然観から探る、資源利用と環境保護の将来像。
感想・レビュー・書評
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・ダシの原料は、南ではトビウオとカツオだが、北ではコンブ。海藻についても、四国や九州ではホンダワラになる。
・縄文時代は、半径5km前後を狩猟のテリトリーとしていたと推測される。
・中世後期から近世にかけて、山野河海について村内・村間で入会協定が結ばれるようになった。明治時代の地租改正によって山野の入会地が国有林として没収され、海も国のものとされて漁業者に対して免許を与える形になった。
・ヨーロッパのコモンズは人間中心主義の思想。日本では、共有地は人間が一時的に借用して、使い終わるとカミに返すものと考えた。
・資源を管理する方法として、科学的で普遍的な方法と、民俗的な方法があるが、民俗的管理は数百年以上の歴史と経験をもとにしており、地元の人々がその意味を理解している点に強みがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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