- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784096822050
作品紹介・あらすじ
動物写真家・前川貴行による類人猿の写真集
私たち「ヒト」に最も近いとされる、野生の「類人猿」を追った写真集。アフリカ大陸の密林に生活するゴリラ、チンパンジー、ボノボ、そして東南アジアに棲むオランウータン。ひっそりと生活する彼らの姿は、時には雄々しく、厳しく、時には家族愛に満ちた優しさが垣間見られる、極めて「人間」に近いものでした。その貴重な姿の数々を、動物写真家の第一人者として確固とした地位を築きつつある、前川貴行氏が見事に写し出します。撮影の裏話を語る「撮影日記」や、大型類人猿研究者による解説、詳細な撮影記録つき。
【編集担当からのおすすめ情報】
2014年11月にTBS系『情熱大陸』で本写真集の撮影現場の取材が放送され、大きな話題になりました。『アサヒカメラ』12月号の表紙&巻頭特集、『ライフスケープ』創刊号巻頭特集、『週刊文春』カラーグラビアでも氏の大型類人猿の写真が特集され、大きな話題になっています。3月27日から六本木フジフォトサロンでの発刊記念写真展が開催され、以後全国を巡回します。
感想・レビュー・書評
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4種の類人猿を対象にした写真集。
オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ。
シルバーバックを追いかけていて、ふと子連れのメスの目の前にいることに気づき、
夢中でシャッターを押していたところ、腕をつかまれたというエピソードが
とても印象深い。
普通だったら、腕をつかむだけではすまないと思う。
相手は野生の動物だ。
ゴリラだからなのだろうか、
「この人(前川さん)は、こちらを襲うことはないだろう。だが、これでは領域を犯している。だから、警告だけはしておこう」
と言ったような行動をとる。
前川さんのまとう空気が、このやりとりを可能にしたのだと思う。きっとその一瞬だけは、怖さにおびえるよりは、「撮りたい」気持ちが勝ってしまったのだろうと思う。
でも、もしその場に自分がいたらと思うと、きっと帰ってこれなかったと思う。
怖さのあまりに余計な行動を起こしそうだから。
解説・伊谷原一(京都大学野生動物研究センター教授)
プリンティングディレクター高柳氏の印刷は、本当に美しい。
扉のゴリラの瞳の光にぐぐっと吸い込まれた。プリントの持つ力が発揮されていると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示