偽物協会 (1) (サンデーうぇぶりSSC)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098508143

作品紹介・あらすじ

あなたは なんの 偽物 ですか? 「ようこそ偽物協会へ!」そこは、「本物(ふつう)」の枠からはみ出てしまった「偽物」たちの集う場所。脱毛したいサボテン、鳥になりたい石ころ、人の耳を嫌うイヤフォン…そして、不安になると体が毛布になる女の子。「偽物」たちの ふんにゃり 不思議でドタバタな日々が始まります。誰も本物になれない、今を生きるすべての「偽物」たちに捧ぐ__読むと心がふんにゃりする、笑えて泣けるメルヘンチック偽物コメディー、待望の第1巻! 【編集担当からのおすすめ情報】 サンデーうぇぶりで大人気連載中の偽物コメディーが待望の単行本化!単行本限定の描き下ろしおまけ漫画も収録!

感想・レビュー・書評

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  • 偽物の遊園地可愛いね。

  • 今年ベスト候補

  • 本物、ってなんでしょう。
    読み口が優しくてエモーショナル。よきです

  • 不安になると体が毛布になってしまう綿子。彼女は風に飛ばされて「偽物協会」に辿り着いた。本物という普通になれなかった彼女は、そこで本物の枠をはみ出た奇妙な偽物たちと不思議な日常を送り始める。

    脱毛したいサボテン、鳥になりたい石ころ、同居人は変な偽物ばかり。でも、彼らと過ごす日々は変わっていても毛布のようにあたたかい。普通になれない不安というテーマを、メルヘンチックに描き出す筆致がすごい。現実のほろ苦さに夢という甘いミルクを落としてくれるような作品。

    綿子はぼくだった。不安を避け続けた先にあったのは、ちゃんとできるものがないんじゃないかという不安。不安で動けなくなって眠るぼくは、毛布になる綿子と何が違うのか。他人と比べて偽物として生きるのか。偽物だとしても、自分を本物として生きていくのか。ジャケ買いしてよかった一冊。

    一番好きなエピソードは、ミュージシャンの偽アカウント回。本人が活動休止し、過去のツイートから自動生成されるツイートが人気を呼び、本人を上回る人気を得た偽アカウント。ファンの期待を偽物が背負うことへの葛藤。その先に見つけた本人も、自分は偽物の音楽しか作れないんじゃないかという絶望を感じていたというのがつらい。こんなにSNSが浸透した世の中なのに「自分に『いいね』って言えないんだ。」という現実。偽アカウントが見つけた現実への向き合い方が素敵だった。

    五島絵空のこの言葉も好きなので引用しておきます。

    「例えばコップが割れないってことは捨て場がないってことにもつながるから、廃棄場の人からしたら、迷惑な存在だろうね。僕のおせっかい性も人によって大分好き嫌い分かれるから、わりと迷惑がられることも多かったりするんだ。万能に生きられたら素晴らしいが、生まれた以上無味無臭な存在でいるって難しいんだよね。完璧さって難しい。ということは──完璧に迷惑な存在で居るのも難しいんじゃない?もちろん、君もさ。自分なんかって思ってないかい?そんな所もある君だから、僕たちは何だか好きなんだよ。」

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