- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098616350
作品紹介・あらすじ
老いを生き、描く76歳作家の「純」漫画! 舞台は高度経済成長期に建てられた団地。現在そこにはひとり身の老人たちがいつか訪れる孤独死、「ぼっち死」を待ちながら猫たちと暮らしている。そんな彼女らが明日迎える現実は、どんな物語なのかーーー自らも団地に暮らす76歳の著者が描く、私たち全員の未来にして、圧倒的現在。『夕暮れへ』にて日本漫画家協会賞優秀賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門収集賞を受賞した齋藤なずな、渾身の最新作。
感想・レビュー・書評
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カラスのアップから始まる団地の日常?
ゴミ袋で満杯になったトラック。
一人で死んで、見つかって、ご近所さんが噂話をする。
家猫と外猫それぞれお世話する人。
6話とも死人の話し。
気分が落ちこんだらドーシヨウ?と恐る恐る読みはじめました。
「牛の行く」
泣いてしまった。
妻に先立たれ、一人で生活しているジジイ
今の「バァさん」って中身はケッコー豊かよ
と幽霊奥さんに言われても、バァさんを下に見ているインテリジジイ。が、
バス停で「律気な方」と言われて涙ぐみ、
バァさん達の仲間に。
私が先に行ったら?夫は大丈夫かしら?
最後のページに
何もかもみーんな
順ぐり順ぐり
なんだよね。
そう、死なない人はいないんだもの。
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独居老人たちが主に住む団地が舞台の漫画。
老人たちにも人生があり、そして自分もいつか老人になるのだということが実感された。
おそらくアシスタントも入れていないのであろう、人物から背景までフリーハンドで描かれている、そういうタッチの漫画が好き。漫画というのは手間をかけて精密な絵を書けばいいというものではないと思う。
とても伝わってくる漫画だった。