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- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101006338
感想・レビュー・書評
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戦中戦後の、著者が子どもだった頃から旧制高校生だった頃までのことがユーモアのある文体で書かれている。
どこまでが事実で、どこからが創作なのかわからないけど、時代に翻弄されて悲しい運命を辿った懐かしい人々への鎮魂の譜でもあるのかなと思った。
女相撲の章に描かれる女力士たちの大らかさ、艶やかさ、彼女たちのその後は特に胸に残る。
子ども時代から順を追って書かれているわけではなく、行ったり来たりします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旧制高校について調べているうちにこの本の存在を知り、読んだ。
作者早坂暁氏の自伝的小説であるが、旧制松山高校の学生が主人公である。
戦中戦後の混乱、遊郭、ヒロポンなど当時の空気がよく伝わってくる。
力まず書かれた著者の文章に引き込まれ、気づいたら読み終わっていた。
文章は軽いのに心に迫るところがあるのは、著者の体験がもとになっているためだろうか。
戦後がどんな時代だったかを知るのは小説が良い。データにはならない空気が伝わるから。
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