- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101047812
作品紹介・あらすじ
女性を下の名前で呼べない。「二子玉(にこたま)」と言いたくない。可愛げある「隙(すき)」が作れない。そして、この本のタイトルがやっぱり気に入らない――。世の中と折り合えない「不器用すぎる芸人」ふかわりょうが、日頃から抱く些細な違和感をタネに縦横無尽に持論を展開。ここで出会ったのも何かの縁。その独特なこだわりに呆れつつも、くすりと共感してしまう、歪(いびつ)で愉快なふかわワールドをご堪能あれ。
感想・レビュー・書評
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バンダナしてた頃の印象が強くて苦手だったけど
彼が感じる世の中に対する違和感に妙に共感して
それを文字に起こせるのってやっぱり
ふかわりょうの才能だなって思った。
とても読みやすいエッセイで
クスッと笑える話から
だんだんただの愚痴の羅列に聞こえてくるんだけど
私が普段ぼんやり思ってることを
うまく言語化してくれててすごくスッキリする。
言ってることほぼ間違ってないと思えてくるマジック。
特に「河川の氾濫」の話はなるほどだった。
不満を不満で終わらせず
ちゃんと掘り下げて考えてるとこが凄い。
彼の人柄のようにゆるーく読めるのも良くて
人におすすめしたくなるエッセイ。
ふかわりょう、好きになった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うーむ
ふかわさんポイと言えば
そうなんだけど、
爆笑するようなエッセイではない。
ふ〜ん、
なるほどね、
こんな事思ってるんだぁ…
理屈ではないかもしれないけど、
いろんな事をこねくり回して、
説明してくれているんだけど、
あまり共感できない。
そうか、
タイトルどおりと言うことね。 -
クスクス笑えて好き。表紙も素敵。
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ふかわりょうではなく、ごく普通の日本人の方が歪んでいるのでは?と錯覚するようなエッセイだった。
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世間とのズレを感じる筆者に対して非常に共感を持てた。自分が何者であるかを考えさせられた。非常に共感できる本のタイトルが世の中と足並みが揃わないというのは非常に皮肉である。本の中身はとても救われるがこの内容に救われる私も世間と足並みが揃っていない事が分かり余計に苦しみから解放されない。
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きっと読めば8割の人が確かにな〜って共感できる本。
日々流れる日常でこの視点で着目して言語化できるってすてき。
エッセイが好きになれる一冊 -
府川さんの本は初めて。学生時代は長調だった(明るかった)のは知らなかった、意外。どの話もなんとなく分かって、共感できて、私もどっちかといえばそっちの人間(府川さん寄り)なので面白かったです。クスッと笑えて癒されるエピソードもたくさんありました。
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学生時代の陽気でキラキラしてたふかわさんが想像できない。タイトル溺れる羊でもよかったかも。ポルトガルもアイスランドも行ってみたいなー。
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子供の頃はモテモテでみんなのヒーローだったのに、芸人になったら思いの外呻吟して拗らせていく(けど挫けない)ふかわりょうさんの飾らない主義主張。
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サブスクリプションに加入していた頃、選び放題だからこそ、1つのものをじっくり鑑賞せずに、すぐに違うものを選んでしまって、そのうち結局、何が残ったのかなと思うことがありました。
図書館の本は10冊まで、期限つき、書き込み不可と制約が多いのですが、だからこそ、期限内にしっかりと頭に残さねばとしている感覚があります。
特に、返却前日にはもう一度読んでおこうとする名残惜しさ、ケチ臭さを発揮してしまいます。
「制約」に感謝します。
橋脚だけですと、一つ一つがバラバラに見えます。
しかし、数々の橋脚の上に一枚の板が乗ると繋がって橋になります。
私達がしている様々な経験は橋脚であり、その時にはバラバラしていて、これが何になるのか、どこに繋がるのかは見えません。
しかし、ある時、どこかで一枚の板となる経験や事柄によって、それまでの橋脚が繋がって橋に道になります。
「無駄な経験はない」と言われる所以です。
ラーメンを食べることを目的としている男性にとって、並ぶ時間は苦痛で短くしたいものです。でも、友だちとのおしゃべりに楽しさを感じられる女性にとっては、並ぶ時間も有意義になります。
こう言った「男性脳」「女性脳」については黒川伊保子氏が詳しく書かれています。
きっと、そういったことについてはいろいろ知っていて、でも、あえて芸人さんらしく、コミカルに書いているのだと勝手に推測します。これは作品全体にも当てはまるかと。
何気ない一文から考えさせられること、共感することがいくつもあります。
自分の経験をもとに、それを一般化できるのは頭の良い証拠だと思います。
古市氏とはまた違って、自分を卑下しつつ、でも世間に一矢報いるようなスタイルも上手い立ち位置だなと思います。
当然、全てのコラムが引っ掛かるわけではありませんが、知っている方とは、どこに共感したか言い合いたいなと思う作品です。