落語的笑いのすすめ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101189130

感想・レビュー・書評

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  • 桂文珍が、慶応義塾大学で学生からの質問に答えたりしながら「笑い」について講義をする。「笑い」の本質をついていてとっても面白い。涙腺ならぬ笑腺があるのでは?笑腺が同じ人と結婚すると幸せになる。人には喜怒哀楽いろんなあり、だいたい人が悲しいと思うところは同じだが、笑いどころというのは人によって違うという。それが同じだと一緒の道を歩いていても楽しい!なるほど〜

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「笑腺が同じ人と結婚すると幸せになる。」
      エエ人見つけたら、マルクス・ブラザーズとテックス・エイヴリーのビデオを観せなきゃ。。。
      「笑腺が同じ人と結婚すると幸せになる。」
      エエ人見つけたら、マルクス・ブラザーズとテックス・エイヴリーのビデオを観せなきゃ。。。
      2014/05/08
  • 慶応大学での「現代芸術」講義の記録から、お笑いの連続。初回から「笑い」「吉本興業」について分からないことを質問書きさせるなど、ユニークそのもの。朝9時になんと800人を超える学生が集まったのも、納得だ。このような授業が羨ましい。文珍の日本語力、、また考えさせる力の素晴らしさも感じた。最も笑ったのは第2講の米国の入国書類に書く時のある日本の話。男女区分を書くSex欄に「everyday」「週3日」などと書く馬鹿のお話し!ロスからNY行きの切符を1枚買うのに、「to NY」というと2枚、「for NY」と言い換えて4枚、「いや違う、エート」というと8枚になったという漫談。本当にあったのかなと思うが…。第4講では文珍が阪神大震災の被災者でありながら、大阪までバイクで飛ばしなんばグランド花月でお笑いを語るという経験を通して感じたことを語っており、この方の人間性を感じた。「笑い」「演じるということ」について考えさせる充実した講義だった。

  • 何度読み返しても面白い。笑える。内容も深い。

  • 【最終レビュー】

    ノンフィクション著書

    ―年末年始・図書館貸出著書の一冊―

    昨年、既読した

    中川右介さん著『歌舞伎一年生』を手にするキッカケ

    [図書館特集:古典芸能にふれる]にてピックアップされた著書

    中川さんの著書と共に紹介されていたのが

    この著書です。

    ―目次―

    第一講:それではみなさん、試験をいたします。

    第二講:どうです、笑いの奥は深いでしょう。

    第三講:では、総論として、笑いの効用について考えてみましょう。

    第四講:では、具体的に、笑いの効用を考察してみましょう。

    第五講:ですが、「発想による笑い」、これが大事なんです。

    第六講:「舌耕(ぜっこう)」という言葉をご存知ですか?

    第七講:そこで、古典の世界のさわりから語ることにしましょう。

    第八講:ここで、日本人の笑い話の源流を一緒にたどってみましょう。

    第九講:いまは情報化社会です。「コンピューターと笑い」で幕を閉じます。

    まさしく、自分もこの『セミナーの受講生』として足を運び、生声で聴くかのような、至って、自然体で楽しみつつ読み進めていました。

    例えて言うとするなら

    [落語界の池上彰さん]のような[話しぶり]といったところです。

    先週のNHK地上波・あさイチ~プレミアムトークの中で、池上さんが語っていた

    〈話し方の三大ポイント〉

    『つかみ・メリハリ・空気を読む』

    文句なしとズバリ言い切れるぐらい

    《『「硬軟のバランスが取れている」からこその「いつの間にか引き込まれていく、軽やかな楽しさ」が味わえる雰囲気』》

    内容全体を通して、ありのまま伝わってきました。

    [文珍さんの頭文字の『桂一門』に至った『ある人物』]

    [落語のあらゆる側面を通して見えてくる世界観]

    [関西の知らないQ&A]等

    [現代社会を通しての笑いを取り巻く環境と先行きの不安]等を通して

    〈一つの側面だけで、物事を見ることの[恐ろしさ]〉

    今現在においても、十分似通っている部分が多いといっても過言ではないということ。

    自分は、そう感じ取っていました。

    未知の部分も多くあったものの、全く堅苦しさもあまり感じられず、さらりと溶け込みやすい内容を交えながら教えている印象でした。

    [日本文化独特の醸し出す空気感]

    『消え去るようなことは、決してあってはならない』

    文珍さんの著書から問いかけてるかのように…そう、改めて実感しました。

  • 慶應で文珍さんが講義した内容。
    笑いってのを、深く追究すると、面白いなあ。
    ただ、笑いを共感するには、その知識がないと笑えない。落語が面白くなったのは、古典や歴史を勉強したからなんだろうなあとしみじみ。
    最後に書いてるけど、笑線の同じ人と結婚することってのは、確かになあ。やっぱお前だよなあって人がいいと思う。

    市川團十郎と坂田藤十郎
    荒事と和事
    不破の関、鈴鹿の関、愛発の関
    こういうのありますか?→さっきまであったなあ。とか、作りましょ!とか。大阪商人のたくましさは見習うべき。
    国語の授業でこんな古典の話をされたら、古典すきになっちゃうよね。ただそれには授業の時間が少ないか。

  • 面白し

  • 桂文珍さんの、慶応大学での講演記録。しゃべりことばをまとめているからか、分かりにくいところもありますが、文珍さんのしゃべりを思い出しながら自分の頭で講義の再現をすると面白い(笑)知識が豊富だけど、笑いを織り交ぜて語られるので、ひけらかしのような嫌味がない。文珍さんにどんどん興味が出てきました。

  • おじさんたちが、額に汗して必死におしゃべりをしている。そんな姿に言葉を失ったことがあるだろうか。「寄席」という空間は異空間だ。時の流れる早さが違う。 そこでのおしゃべりが生業の落語家、桂文珍が笑いの文化の成り立ちや魅力について、大学講師として語った講義録。身近な話から話し始めているはずが、気付けば深い含蓄ある話に・・・。聞き手を引き込む力量はさすがプロの噺家。面白可笑しく知的好奇心を満たしてくれる1冊。

    教育学部 J.Y


    越谷OPAC : http://kopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1000590575

  • ほとんど本題と関係ない地震とふんどしの話が何故か印象に残った。

  • 桂文珍が大学で笑いに関して講義をした内容をまとめた本。
    笑いに関して、その歴史から東と西の違いなど、いろいろと話されている。

    落語に関しても上方落語と江戸落語の違いや、狂言と落語との違いなどなど。いろいろ勉強になる。

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