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- Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101210513
作品紹介・あらすじ
「中国では七回も売られたんだ」終戦は新たな苦難の始まりだった。肉親と逸れ、大陸に取り残されてしまった日本人は、運命の分かれ道で重い選択を強いられた。戦時下の満州や戦後の中国を彼らはどのように生き延び、帰国を果たしたのか。元戦争孤児の父をもつ著者は、人生の終着駅に向かう六人の体験を丹念に聞き取り、紡いでゆく。戦争体験者のいなくなる時代に残すべき貴重な証言の記録。
感想・レビュー・書評
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一気読み。オーラルヒストリーに勝るものなし。
私には満州に渡った人たちは戦後「棄民」されたという認識がある。地方の方々が積極的に開拓団に参加された、というイメージだったが、まさか、「東京開拓団」があったとは。
私は何者なのか、突きつけられた という話は、戦争下という環境はもちろんのこと、それだけではなく、今でも日本という国に存在するのではないか。容易に他者を差別化する。
筆者がこれからは戦争体験を体験した本人が語ること自体難しいこととなる、と述べる。たしかに。「私が語る戦争」から「私が聞いた戦争」になる、と述べる。たしかに。それは間違いなく価値のあることだ。
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