- Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101258812
作品紹介・あらすじ
にゃあとなきつつ人の愚をじっとみている。夏目漱石、宮沢賢治、島木健作、幸田文、井伏鱒二、内田百閒、遠藤周作、星新一、吉行理恵、筒井康隆、北杜夫、金井美恵子、青木玉、角野栄子、町田康、光野桃、保坂和志、村上春樹、加納朋子、半藤末利子。短編&エッセイ猫文学の精髄二〇編を厳選。
感想・レビュー・書評
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猫の魅力が文豪や現代作家達の手によって表現された作品やエッセイの短編集。面白かったです。
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猫にまつわるアンソロジー。短編やエッセイが20選。
結構古い時代のものも多く、そういうものは慣れていないので読むのに難儀してしまった。
一番好きだったのは、保坂和志さんの「生きる歓び」。
「自分のことを何もせずに誰かのことだけをするというのは、じつは一番充実する。野球やサッカーの応援だってそうだ。選手は金をもらっているけれど、スタンドで応援する方は一銭にもならない。それでもみんな仕事や生活の時間を割いてスタジアムに行く。親や子供の介護で1日の大半を使い果たし、それが何年も何年も続く人たちは、「何もしていない」のではなくて「相手のためにずっと色々な面倒をみる」ということをしているのである」
まだ幼い辻井伸行さんと思われる少年もエピソードとして登場する。
その次の村上春樹さん「猫の自殺」では、猫も自殺するというエピソードが紹介されていて、衝撃を受けた。紹介されていた「自殺全書」ちょっと見てみたい。図書館で借りたら色々誤解を受けそうだけど・・・ -
たくさん入った短編集だけに好みのものとそうでないのがある。今まで読んだことのなかった人や初めて知った作家さんも多く、意外とおもしろかった。
印象に残ったのは宮澤賢治、筒井康隆、北杜夫、町田康、加納朋子などがすぐに思い出せるストーリー -
作家の書く動物ものが好き。
夏目漱石に宮沢賢治から村上春樹と様々。なかなかのチョイス。 -
ほぼ日刊イトイ新聞で、中川翔子さんと糸井重里さん、そしてミグノンプランの友森玲子さんの鼎談を読み、猫愛あふれる人柄と暮らしぶりに感じ入った。そんなときに本屋の店先で新刊を見かけて、お布施代わりについ購入。
漱石のエッセイ、賢治の短編から最近の作家のものまで20編、それはおいおい楽しんでいくとして、最初にしょこたんのあとがきを読んで、この一編だけでもじゅうぶんに楽しんだ。しょこたんはねこの化身なのかもしれない。 -
気になるー。中川翔子さんセレクトらしいです。
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猫をテーマにした小説、エッセイのアンソロジー。実は猫が死んでしまう物語が少なくないのですが。それでも不快には思わないのは、猫への愛情がしっかりと感じられるからでしょうね。
お気に入りは加納朋子「モノレールねこ」。これはもうもともとから大好きなお話。何度読んでも素敵だし、そもそも「モノレールねこ」という言葉のセンスがあまりに素晴らしいです。
内田百閒「クルやお前か」はどうしようもなく切なくて、だけど温かさも感じます。「ノラや」の一部は読んだことがあったけれど。こちらもそれに負けず劣らずの溺愛ぶりが溢れています。本当に好きで好きで仕方がないのだなあ、というのが痛いほどに伝わってくる作品でした。 -
古今東西猫の随筆
愛する猫のことを想った -
猫がテーマの小説を、猫好きの中川翔子さんが選んだ作品集。
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モノレールねこがとても印象に残った。運命的で悲しさもあるけど心温まる。
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