- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101278827
作品紹介・あらすじ
僕が育ったイタリアって、いったいどんな国なんだろう?米国、韓国、そして日本と、母国を離れて生活してきた著者だからこそ見えてくる、その素顔とは。外国で出会う同国人を信用しない!?美食の国が苦しむダイエット問題。カサノーヴァに学ぶデート術。TV番組まで時間にルーズ。日伊の冠婚葬祭の違い-。郷土愛溢れる知的なエッセイ。
感想・レビュー・書評
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イタリアのリアルが程よい距離感の日本語で描かれており、ますます憧れが深まった。
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- チャンスは人を泥棒にする
(無防備にしておくと元々そういうつもり全くなかった人にまで盗みを働かせてしまうことがある)
- イタリアでは人の物を盗まないというモラル的な概念を教えられるが、それ以上に教育されるのはどうやって自分の持ち物を「盗ませないか」ということである
日本もその教育が必要だなと思った。
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イタリア・クレモナで生まれヴェネツィア大学日本語・日本文学科卒業後東大大学院で博士号取得、その後韓国アメリカ滞在を経て現在早稲田の准教授。
『とんぼの本須賀敦子が歩いた道』に執筆、ヴェネツィア大で須賀さんの授業を受けたことなど書かれていて彼に興味を持ちこの本を読みました。
終わりにさしかかる頃に初めて知りました。
なんと最近よく聴いている『これなら覚えられる!イタリア語単語帳』CDでイタリア語を喋っているのが彼でした!
CDでは冷たい感じがしたのですが、こんなに温かい人だったと知り、もっと頻繁に聴こうと思いました♪
『第6章イタリア語の不思議』が難しかったです。
「こういう経験何度かしたな」と思い出しました。
インテリの書くエッセイ。最初は読みやすくて笑いながら読み進めるんだけど、終わりのほうで急に専門的に難しくなって、理解するのに時間がかかるようになります。
最初にこれをもってくると、読者が減るのでしょう。でも著者が一番言いたいのはここかもしれません。
まあ、面白いだけじゃなく、ちょっとは利口になるほうがいいですものね。
イタリア語、文法もちゃんと勉強したほうがいいということですね。 -
イタリアの日常、習慣が垣間見られて興味深い。
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著者はイタリア語-日本語の翻訳家。
というわけで、始めから日本語で書いた本なんだろうが、ものすごく上手い。全く違和感がなくて読みやすい(プロだから当たり前でしょうが)。
「アンナちゃん」のこと、大好きなんだなあ・・・。
ゴッドファーザー(代父)になる話は、ちょっとしみじみするいい話。 -
イタリア生まれの翻訳家、作家であるジェレヴィー二さんのエッセイ集。日本、韓国、アメリカと住む場所を変え、また東京で生活していた2009年に書かれた作品。日本人が電車や教室など人前で平気で眠ることについてなど、イタリアとの文化の違いについて、楽しいエピソードをあげながら論じている。読みながらニヤニヤしてしまうエピソードもあり、最後まで興味深く読めた。ジェレヴィー二さんの心のふるさとイタリアが、少し身近に感じてきた。
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帰るべき場所のある言葉。均衡を保つバランス感のある言葉。旅とは境界の上にとどまり続ける行為。
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読友の推薦本。著者のアレッサンドロ・ジェルヴィーニは、よしもとばななのイタリア語翻訳者。現在は早稲田大学准教授で、東京在住。本書も日本語で書いている。とっても軽妙でこなれた日本語だ。しかも、イタリアの文化はまあ当然としても(そうは言うものの、日本人でも日本文化を十分に理解しているとは限らない)、日本の現代文化にも精通している。ばななさんも、いい翻訳者を持って幸せだ。もっとも、彼からすれば「内面的な解釈さえ合っていれば」という、ばななさんも翻訳者にはありがたい存在らしい。