消えた警官 (新潮文庫 あ 55-7)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101301570

作品紹介・あらすじ

小幡弘海巡査部長は、二年前に忽然と姿を消した。生活安全課に異動した矢先のことだ。綾瀬署に所属する、柴崎令司警務課長代理、上河内博人警部、高野朋美巡査の三人は、小幡についての捜査を始める。ひき逃げ。老女の不審死。女子高生絞殺。足と頭脳で難事件を解決しながら、三人は底知れぬ謎へと迫ってゆく。警視庁が放棄した失踪事件に果てはあるのか。あなたの胸を貫く本格警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • 「消えた警官」の感想
    撃てない警官シリーズの何作か目
    撃てない警官はTVドラマ化もされている。
    主人公の柴崎令司は警視庁のエリートだったが部下の自殺で綾瀬署に左遷され警務課課長代理に任じられた。
    そこでの警察管理職の悲喜交交のエピソード集的な小説だったが、だんだん色々な事件に巻き込まれて、最近では捜査官として駆り出される感じになってきている。

    本作は、
    ①交通事故
    ②老人介護施設での焼死
    ③タクシー会社と交通課の闇
    ④女子高生強盗殺人事件

    どの事件でも3年前に起きた警官失踪事件が触れられる。
    それぞれの事件とこの警官失踪事件に何らかの関連性があると段々解き明かされることになる。

    ⑤消えた警官
    失踪した警官の成れの果てには大きな事件が待っていた。
    解決したような、まだまだ広がりを見せる様な、そんなところで終わっている。

    どの事件にもいかにもありそうな、また類似した事件を思い出したりして、リアリティを感じる。
    作者が日頃から実際の事件と推移や手口なんかを収集していることを窺わせる。

    安定感のある配置と既知のキャラで楽しめるけど、ちょっとマンネリ感も。
    そろそろ次の展開が欲しいところ。
    そんなこともあって、綾瀬署へ左遷されたきっかけになった元上司がチラホラ出没しているのかな。
    まだまだ目が離せないシリーズ。

    以下Amazonより---------
    小幡弘海巡査部長は、二年前に忽然と姿を消した。
    生活安全課に異動した矢先のことだ。
    綾瀬署に所属する、柴崎令司警務課長代理、上河内博人警部、高野朋美巡査の三人は、小幡についての捜査を始める。
    ひき逃げ。老女の不審死。女子高生絞殺。足と頭脳で難事件を解決しながら、三人は底知れぬ謎へと迫ってゆく。
    警視庁が放棄した失踪事件に果てはあるのか。
    あなたの胸を貫く本格警察小説。

  • 柴崎警部シリーズ6作目。本作も連作短編5編による体裁だが、巻頭の作品から最後の作品における夫々の事件に関連があり、一つの長編として読める作品に仕上がっている。文庫書き下ろしならでは。
    柴崎&上河内の代理の名コンビがすっかりと出来上がり、そこに、着実に刑事として成長しつつある高野巡査が加わり事件解決へと導く。組織意識の強い警察で部署の違う3人が頻繁に行動をともにできるのか?というリアリティさには疑問をもってしまうが、まあそこはフィクションなので。その代わり、キャラの書き分けはもとより、やけにこだわる登場人物の衣装の描写、足立区をはじめ事件現場の道路状況、詳細な現場風景、柴崎の本業である署内
    の雑務等が細かさが、作品に重みを持たせてくれているのかもしれない。

  • 小幡弘海巡査部長は、二年前に忽然と姿を消した。生活安全課に異動した矢先のことだ。綾瀬署に所属する、柴崎令司警務課長代理、上河内博人警部、高野朋美巡査の三人は、小幡についての捜査を始める。ひき逃げ。老女の不審死。女子高生絞殺。足と頭脳で難事件を解決しながら、三人は底知れぬ謎へと迫ってゆく。警視庁が放棄した失踪事件に果てはあるのか。

    展開がおもしろかったのだが、この着地はないんじゃないのかと思う。

  • プロットはまずます及第点だが、登場人物の造形や描写が今一つで魅力に乏しく、しかも人物が錯綜していて非常にわかりにくい。つまりとても読みにくい小説。もう少し整理して書いてほしい。

  •  隠蔽捜査との重なりを感じる面はある。むろん世界観は全く異なるが。本務をこなしながら捜査にも参加することも全く違う。けれど、組織というものの捉え方がね。

  • 毎度登場人物の服装を詳しく教えてくれる
    それは置いておいて、面白かったです

  • このタイプの結末は初めてだわ~ 警官もいろいろ事情ありだわねw

  •  シリーズものとは知らずに読了。
     この作品単独でも問題なく読める。ただし主人公の印象がとにかく薄い。通して読めばまた違ってくるのかもしれないが、さかのぼって読もうとまでは思わなかった。

  • 2年前に失踪した刑事小畑の行方を軸にした連作小説集。主人公芝崎警部がひき逃げ、施設での老女の不審死、女子高生絞殺、女性身投げ事件を追う…。騒ぎの一つ一つの短編も読み応えあり。地味だが(逆に地味に)これだけ読ませる正統派警察小説は珍しい。

  • 小幡弘海巡査部長は、二年前に忽然と姿を消した。生活安全課に異動した矢先のことだ。綾瀬署に所属する、柴崎令司警務課長代理、上河内博人警部、高野朋美巡査の三人は、小幡についての捜査を始める。ひき逃げ。老女の不審死。女子高生絞殺。足と頭脳で難事件を解決しながら、三人は底知れぬ謎へと迫ってゆく。警視庁が放棄した失踪事件に果てはあるのか。

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著者プロフィール

1956年、静岡県生まれ。明治大学卒。‘94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、’10年には「随監」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。緻密な取材が生む警察小説やサスペンス小説で多くのファンを魅了する。本書は朝鮮戦争で計画された原爆投下の機密作戦を巡る謀略を描く渾身の作。著書に『限界捜査』『ソウル行最終便』『彷徨捜査』『伏流捜査』(祥伝社文庫)『撃てない警官』『夜の署長』等。

「2023年 『ブラックバード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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