回想太宰治 (新潮文庫 草 303-1A)

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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101303017

感想・レビュー・書評

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  • その人を愛するほど愛人になりたいと思い、その人を愛するほど男になりたいと思う。本命ほど何かと蚊帳の外にいる気がします。
    けど実際はどうなのだろう。恐らくは、誰もが誰もを羨んでいるように感じます。自分には見せない顔を他の人に見せようものなら、その人にも、その相手にも、嫉妬に燃ゆるどころでない。

    果たして、この世に一から十まで打ち明けられる人なんて現れてくれるだろうか。この人にはこれを、この人にはあれを、心に出来た瘤を少しずつ切り分けたいけども、定規で測ったわけでもあるまいに、それでは最後になにかが余ってしまう。それが一番重要で、それが一番苦しいもの。だから人は孤独なのだ。心のズレが孤独なのだ。

  • 学生時代から編集者に至るまで太宰と交流のあった著者が太宰について語っている。興味深いエピソード満載。

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