江戸前の男: 春風亭柳朝一代記 (新潮文庫 よ 21-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (564ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101376219

作品紹介・あらすじ

最初の入門にしくじって、出戻りから、春風亭柳朝の落語家人生ははじまった。気っ風うが良くて喧嘩っ早い、そのうえ野暮が大嫌い。おまけに酒と博奕には目がなくて、女も好きの道楽三昧。しかし、落語のセンスは抜群で、やがて、立川談志・三遊亭円楽・古今亭志ん朝に並ぶ四天王の一角を担うようになったのだった…。粋を貫きとおした、これぞ江戸っ子芸人の破天荒な生涯を描く。

感想・レビュー・書評

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  • H11年4月1日、初、並、帯無
    2014年9月22日、津BF

  • ご存じ、吉川潮先生の手になる春風亭柳朝の評伝。柳朝、いいなぁ。江戸前とはこういうことを言うのですね。談志が柳朝にだけは頭が上がらなかった等、興味深いエピソードが満載。

  • 落語家、5代目春風亭柳朝の伝記小説ではあるけれど、ある典型的な「江戸っ子」の破天荒な一代記として読んでも面白い。

    一時は志ん朝、談志、円楽とともに「四天王」などと呼ばれながら、他の3人とくらべるとどうも地味で影の薄い印象のある柳朝だが、この本を読むとそれもまたこのひとの「江戸っ子気質」に理由があったのか、と納得できる。


    「自分が主役でないと思ったら、一気に隅のほうに引っ込んで悪あがきを見せない。石にかじりついてでも、ここで逆転してやろうなどという根性がない。淡白、見栄坊、恥ずかしがり屋……」


    とはいえなにより落語が大好きで稽古熱心、「芸」で他の3人に劣っているというわけではまったく、ない。とりわけ「大工調べ」や「宿屋の仇討」といった噺では、その切れのいい江戸っ子口調や啖呵で魅せてくれる。そしてまた、惣領弟子の一朝師匠をはじめ現在寄席で活躍しているお弟子さんたちに、その「粋」な芸風がしっかり受け継がれているのはまったくもって素晴らしいことだと思う。

  • 僕が落語を聞くきっかけになったのが柳朝の「宿屋の仇討」でした。この物語も柳朝の十八番から始まります。

    最後の江戸っ子です。

  • 春風亭柳朝の一代記
    ハードカバーで読みましたが
    文庫版がお手軽でいいですね
    一気読みできます つまり読みやすいって事です あと泣けますよ

  • 2007年

  • 読んだら惚れます。

  • 芸人はこうでなくてはいけない。

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著者プロフィール

演芸評論家、小説家。1948年生まれ。
立教大学卒業後、放送作家、ルポライターを経て演芸評論の道に。
1980年からは小説を書きはじめ、「芸人小説」というジャンルを切り開く。
2003年~2014年、落語立川流の顧問をつとめる。
著書に『江戸前の男』(新田次郎文学賞)、『浮かれ三亀松』(以上、新潮文庫)、『流行歌 西條八十物語』(大衆文学研究賞、ちくま文庫)、『談志歳時記』(新潮社)、『芸人という生きもの』(新潮選書)などがある。

「2016年 『深川の風 昭和の情話それぞれに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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