アンティック・ドールは歌わない: カルメン登場 (新潮文庫 く 10-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101433042

感想・レビュー・書評

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  • かっこつけている感じの栗本 薫。

    「カルメンシータ・マリア・ロドリゲス。友達あたしをカルっていうよ。敵はカルメンと呼ぶ」

    って、日本人だろう?

    でも、その言い切りが、なんか、気持ちよくていいんですよ。
    そういう人もいるかもしれないと思わせる強さがある。

    ある意味、型にはまっているのに、「永遠の0」で感じたみたいな陳腐さがない。うーん、わたしのただの好みかも。

    栗本 薫の長編のハードボイルドは、最後のどんでん返しでちょっと今までのドラマを壊しちゃうようなところがあるのですが、これは、短編の連作なので、そういうところもまったくなくて、そこもいい感じでした。

  • スペインから帰国した女性が主人公。

    解説によるとスペインに行ったことがない時点で書いたという。
    「マドリ」というMadridに対する読みは、適切だ。
    実際にも発音は「マドリッド」ではなく「マドリ」だからだ。
    他のスペイン語の発音表記も、だいたい実態にあっている。

    伊集院大介のような主人公と異なり、
    かなりやぐされている。

    それでも心のやさしさは共通しているように感じた。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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