- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101800332
作品紹介・あらすじ
両親を事故で亡くした女子大生・笹川唯は高額の報酬と引き換えに記憶消去薬「レーテ」の新薬実験に参加する。完全に閉鎖された施設で、天才科学者の監視のもと過ごす7日間。毎日記憶をリセットされる唯と5人の被験者たちだが、ある日目覚めると流血死体を発見して――。どうしてこの手は血塗れなの……まさか私が、殺したの? 驚愕のエンディングに戦慄必至の記憶喪失ミステリ。
感想・レビュー・書評
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忘却のレーテ
181006読了
今年82冊目今月4冊目。
#読了
#法条遙
#忘却のレーテ
#新潮NEX
初読みの作家さん。このレーベルはあまりハズレがない。
忘却の薬レーテと、作者のワンアイディアでこうも不思議で不可解で、カタルシスのある話が作れるのか。
比較的看破しやすいとは言え、使い方が上手いと思う。
他の作品も好評らしいので読んでみよう。
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すごい面白かった。
これはまさに本だからできるトリックだねー。
続きがどんどん気になったし、終わってすぐに二度読みしてしまった。
俺はもうこの人の作品のファンだわ笑
だんだんと何かが食い違っていって、現状が少しずつ崩壊していく様子に引き込まれる。
時計の表示が逆で、遡っていくなんて、予想もつかなかった。
普通に読んでも、違和感を残しながら話が展開していって、でもこれもこの人の作品らしいよなと思いつつ。
でもラストの事実を知ってから、読み返してみると、ヒントも確かに散りばめてあって、こういうことだったのかっていろいろ明らかになっていくのが爽快だった。
久しぶりに読後感もすっきり。
こういう本もっと読みたいなぁ。 -
リライトシリーズからこの作家さんを知ったのですが、今回も、独特な違和感にドキドキしながらページをめくるうちに、あっという間に読み終えてしまいました。
そしてすぐさま、もう1周読み直しました。
リライトシリーズといい、どうしても読み返したくなるんですよね。
リライトシリーズに比べると話の内容がシンプルなので、パンチが足りないという方もいるかもしれませんが、初めて法条遙作品に触れる方ならば、こちらから読んだ方がいいかもしれません。(と言いつつ、バイロケーションはまだ読んでいないのですが…)
私は非常に楽しく読ませて頂きました。 -
『忘れる』薬、レーテの被験者となった唯の話。心理描写が多く、そこで読みづらさを感じる人もいるかも?
二度読みしたくなるね。二度読みして「ああ、なるほど、ここはこういうことね」という答え合わせをしたくなる。 -
ある新薬の実験台に選ばれた人物たち。ある時目覚めると死体が……。
大掛かりな仕掛けはあってそれなりに楽しませてくれるものの素材の良さが活かしきれておらず今ひとつ楽しめなかった印象が強い。興味深い題材だけに残念だった。 -
読み終わった後、そういうことね!となり、スッキリ。もう一回最初から読み直した。主人公と一緒で、なんか違和感を感じられる構成だった。
登場人物の登場の仕方がほんと謎だったから、スッキリしてよかった。終わり方は呆気ないけどわかりやすい。
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読み終えたらもう一度順番通りに読み直したくなる本
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いきなり始まるエピローグ。読者をつかむのが上手いと思います。毎日その日の記憶をリセットされる「レーテ」という新薬の臨床実験に閉鎖空間で参加する被験者たち。当然のように閉鎖空間で死体が出現しますが臨床実験が始まってから前日までの記憶がない被験者たちには全く犯人の想像などつきません。からくりは途中で読めてしまいましたし、目的や結果は好みではありませんでしたが、それでも読後気になっていた一部を読み返してそれが何だったかわかった途端背筋が寒くなりました。リライトシリーズよりは読みやすく分かり易いと思います。
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両親を事故で亡くして以来死に激しい拒絶反応を示すようになった女子大生の唯が、記憶消去薬の臨床実験に参加させられる。科学者の監視のもと死体を発見したり記憶が断絶したりの七日間は、曖昧さにややこしさも凌駕する妙な勢いがある。性別不詳で唯に滅茶苦茶好みだと思わせる美形の謎めいた殺し屋の南にも引き込まれた。
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2018年68冊目。わかりやすい書き方しているので、途中で仕掛けの大枠はある程度検討はついてくる。その先を期待して読んで、最後まで読んで見えてきた光景が衝撃的で強烈だった。説明もシンプルで分かりやすかったのもポイント高い。