僕らの世界が終わる頃 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 261
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801216

作品紹介・あらすじ

僕は、禁忌の物語を生み出してしまったのか。不登校になって早一年、14歳の工藤渉は暇を持て余し、軽い気持ちで小説を書き始める。物語を作るのは想像以上に難しく、だが驚くほど楽しかった。初めての小説『ルール・オブ・ルール』をネット上で公開すると、予想外の反響が。けれどその途端、渉の身辺で怪事が続く。脅迫メ ール、不審な電話、そして作中の場面に酷似した殺人未遂事件。現実と物語が交錯する高次元ミステリー !!

感想・レビュー・書評

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  • 気になる展開でハラハラするシーンもあったのですが、
    いかんせんちょっと中だるみしました。
    渉くん、もう少し動いて欲しいかった…()

    扱っている題材や、
    作中作など色んなギミックがあるので面白いなぁと思うのですが、
    普通そんなに踏ん切りついて動けるようになる?というリアリストの視点と、
    早く動いてほしいなぁ焦ったいなぁという読者的視点と、
    両親に人の心はないのか!?
    息子の学校で起きた事件何も知らないわけではなかろう!?という気持ちと、
    色んな感情になりながら読んでいました。

    えてしてこういう時って会話が少ない、から起きる色々ってあるよなぁとつくづく思います。
    漫画や小説やドラマであるモノローグなんてそれそのまま言葉にしたらすぐ解決したよ!とか。
    それじゃ話にならないのですが。

    しかし犯人に関してはちょっと腑に落ちないというか、
    確かにそうかーという部分もある物の
    取ってつけた感じがしてしまい。
    あまり納得がいかなかったので星3というところです。

  • ネットに投稿した小説に似た事件。
    必死に自分の世界を作り上げていた人の作品に乗っ取り事件を起こすのは間違っているし、作者を侮辱しているのでは。
    引きこもりが世間的に良くないのは分かるが、自分の両親から世間帯がという言葉と共に今の状況を否定されるのは一番苦しいと思う。

  • とても面白かった!
    普段ミステリー小説は読まないけどサクサク読めて、読みすやすかった。

    現代版ミステリーって感じだった。

  • あまり続きが気にならず、読み終わるのに時間がかかってしまった。登場人物の誰にも感情移入出来ずストーリーに入り込めなかった。

    帯の「難攻不落のミステリー」は言い過ぎで、期待し過ぎた為返ってチープな印象が残った。何の先入観も持たずに読んだ方が楽しめた気がする。


  • 普段ミステリーはまったく読まないからほぼ初だったが、面白かった。最後は続きが気になって少し夜更かししてしまった。

    主人公が強くなっていくところも、完璧かのように思えた兄や兄の友人が弱い一面も持っていたところも良かった。

    最後の方まで犯人が誰なのか分からなかった。

  • 読みやすい。
    ミステリー初心者でも、スラスラ読めると思う。
    なかなか強くなれない主人公。
    家族、友達から、距離をとってしまい、最後には、自分自身が消えてしまいたいと思うまでに。
    心がつぶれそうになりながらも、そこから這い上がって、行動するまでも読みどころのひとつ。

    「味方だよ」と言ってくれる人がいるっていいですよね。

  • 03月-26。2.5点。
    引きこもりの中学生、ネットの掲示板に小説を公開すると、瞬く間に人気が。一方、ストーリーを模倣した事件が起こり。。

    軽いタッチで重めの話。作中作がイマイチ抽象的な文章のため、感情移入できず。

  • 少し期待しすぎたのかチープな内容に感じた。

  • 弟に勧められて読みました。
    なんと言ってもパッと見て、表紙が綺麗で惹かれました。

    小説と現実、2つの世界で入り交じる感じと、それぞれの登場人物において張り巡らされた伏線回収がお見事でした!!
    すらすら読めるのに、本格的なミステリーを読んだ感覚です。

    暗くて根暗で卑屈な感じの主人公の気持ち、何となく分かる気がして、「他人の剥き出しの自意識は、気持ちが悪い」という一文に共感しました。

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著者プロフィール

山形県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。『未成年儀式』で富士見ヤングミステリー大賞に準入選し、2009年にデビュー(文庫化にあたり『少女は夏に閉ざされる』に改題)。他の著作に『ひぐらしふる』『夏の王国で目覚めない』『僕らの世界が終わる頃』『サクラオト』『思い出リバイバル』などがある。本作『向日葵を手折る』が第74回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

「2023年 『向日葵を手折る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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