幽世の薬剤師 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101802381

感想・レビュー・書評

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  • 主人公が巻き込まれた異界というのが結構意味ありげで面白い。根源怪異と感染怪異!この考え方には大いに同意するところあり。主人公の薬師の空洞淵霧瑚と美少女巫女の御巫綺翠の二人とも結構生真面目で、そこがいいかも。まあ、二人は最初からいい雰囲気だねえ。ただ、挿絵がねえ、美少女に見えない。今回は吸血鬼に関する騒動。

  • 漢方×異世界×医療ミステリー
    漢方系薬剤師の青年が、幽世(かくりよ)と呼ばれる並行世界的異世界(和風テイスト)に迷い込む、というか誘われ込む。
    彼は、自分の漢方の知識を活かして、幽世の吸血鬼症のパンデミックの収束に奔走する。全てを怪異とするのではなくて、その根本原因からの根治を目指す。
    文庫の紹介に現役薬剤師とありますね。またしても特殊資格士作家。
    青年は、幽世で自分の薬屋を開業しましたので、シリーズ化されています。

    • みんみんさん
      最近こういうラノベ風な可愛い綺麗な表紙多いね〜ちょっと手に取りたくなる
      最近こういうラノベ風な可愛い綺麗な表紙多いね〜ちょっと手に取りたくなる
      2023/09/09
    • おびのりさん
      新潮nextだから、若い子向けなのかな。
      京極堂とか読んで層には軽めになるよね。
      でも、若い子が、何か読み始めるには、良いと思う。
      新潮nextだから、若い子向けなのかな。
      京極堂とか読んで層には軽めになるよね。
      でも、若い子が、何か読み始めるには、良いと思う。
      2023/09/09
  • 現代の漢方薬剤師が幽世に連れてこられて、謎の感染現象に挑んでいきました。

    怪異の感染という発想が異世界ならではの設定だなぁと思いますが、現代も認識は噂で広まるので同じようなものかなとも思いました。

    他の本でも「幽世」というのを目にしたことがありますが、この本の幽世の説明はわかりやすくて「なるほど」と納得できました。

    エピローグでは空洞淵と幽世の関係が少し出てきたので、次はもう少し掘り下げられるのか楽しみです。それにしても珍しい名前です。

  • 異世界ものではあるが、医療の方が強いので私は好きでした。それに病も現実的な感じで。
    続編も期待。

    ただ、名前の読み方が笑 毎回何って読むんだっけ?となってました笑

  •  知念さんの帯の言葉につられて購入。

     もう、異世界へ行くのはお腹一杯かもしれませんわ。

     違う作品が読みたいと思った段階で、私には向いていないのだと思います。

  • 漢方の薬剤師として、うつうつとしていた青年が、幽世という異界に招かれ、怪異に捲き込まれる

    ○2つの真相が読み応えある。
     おしろいについては、最近の医療系ファンタジーではよく見かける
    ○認知による怪異という設定が面白い
    ○怪異に漢方と東洋医学と推理で、解決に挑むのも面白い。
     これから、もっと漢方が前面に出てくるのかな?
    ○ヒロインたちが、ちょっと型にはまっているかな?

  • 漢方専門の薬剤師が幽世の世界へ。
    世界感が面白い。漢方も無理なくすっと読める解説で、ここから始まりだな、と思う。
    続編待ち。

  • 異世界‪✕‬薬師‪✕‬漢方‪✕という設定に興味を持ちました。
    シリーズ1作目との事で少し説明の部分が多い印象だけどシンプルな内容に読みやすい文体。
    現代社会の差別や精神的な問題、ジェンダー問題、霧湖と綺翠との関係、なかなか盛り沢山でした。

  • 漢方医が、近代医療がなく「怪異」が支配する異世界に飛ばされて奮闘する、という設定は面白かったですし、コロナ禍が終息した今の時期であるからこそ、「正体不明の感染症」として吸血鬼騒動が広まる世界や、それに対して漢方の知識をフル動員して立ち向かおうとする主人公の姿には惹きつけられるものがあります。

    登場人物も(とくに男性キャラは)魅力的でしたが、主人公が逗留する神社の巫女姉妹の描写があまりにもライトノベルすぎて受け付けられませんでした。
    鈍感な主人公と、彼に対して抱く好意を隠そうとせずに甘い態度で接する彼女達の姿が、あまりにも「男にとってご都合主義」すぎるように感じます。

    長いシリーズの中で、次第に仲が深まるというのであれば抵抗感はなかったのでしょうが、出会ってすぐに「お兄ちゃんって呼んでいい」と言われると、「それはないだろ・・」と醒めてしまいました。
    むしろ、そういったライトノベル作品に抵抗がないのであれば、十分に楽しむことができる作品だろうと思います。

  • 期待していたが、期待が高すぎたのか、あんまりだった…
    世界観の構築は、やや難しく、わかったようなわからないような…
    キャラ設定も、イメージと性格があわず、性格もウケ狙いのような性格多い。
    私も薬剤師だか、とってつけたような漢方と医学のひけらかしにちょっと鼻白む。
    幽世としなくても、現代または過去において、現代医療と民間伝承の差を埋めるものとするなら、より良かったかも。

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著者プロフィール

【紺野天龍(こんの・てんりゅう)】
第23回電撃小説大賞に応募した「ウィアドの戦術師」を改題した『ゼロの戦術師』で2018年にデビュー。他の著作に新機軸特殊設定ミステリとして話題となった『錬金術師の密室』『錬金術師の消失』、『シンデレラ城の殺人』などがある。新時代本格ミステリの書き手として期待される新鋭。
本書は、2012年にメフィスト賞座談会に掲載された『朝凪水素最後の事件』、第29回鮎川哲也賞最終候補となった同名作品をプロトタイプに全面的に改稿した作品。

「2022年 『神薙虚無最後の事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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