スープで、いきます 商社マンがSoup Stock Tokyoを作る
- 新潮社 (2006年2月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103011514
感想・レビュー・書評
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soup stock Tokyoを創設した遠山氏の悪戦苦闘の日々が綴られています。最初に紹介されている三菱時代に書き上げた企画書を読むと、とんでもない熱量を感じます。
どれだけこの事業に本気なのか、世界を変える覚悟を持っているのかといった思いが伝わってきます。だからこそ、あらゆる苦難を乗り越えられるのだと、仲間がついてきてくれるのだと思いましかた。
今のご時世「個人で稼げる」といったワードが頻出していますが、実際はチーム戦です。その本質を教えてくれる本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三菱商事で働いていた商社マンがKFCに出向し、社内ベンチャーでスープストックを立ち上げる話。
軽く読めてかつ物語性がそこそこにあり面白い。
以下学びを3つ
・物語性のある企画書。徹底的にディテールを追求して、その企画が既にこの世に出てるように考えて企画書を作る。ここまで考え抜かれると面白いとなるだろう。
・スマイルズという会社の社風が伝わってくる(主体性とか、仕事を楽しんでる感じとか)実際、ネットの社員の評判を見ても主体性とかがキーワードになってて、社長が考えている会社の方向性と、実際がしっかりマッチしていると感じる。
・個人性と企業性。自分個人の強みと会社の強みを掛け合わせれば大きな強みになる。
気になった文
「会社を車と表現するなら、利益はあくまでもガソリン、誰とどこに行って何をするか」
「見たくない現実ほど早めにみて早めに対処」
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会社を車に喩えるなら、利益はガソリン。しかしそれだけを求めても仕方ない。誰を乗せてどこに行って、何をするのか。
企画書が物語形式で面白いというだけでなく、とても細かいし、成功後の事まで事細かに書いてある。企画書とはそんなものなのか。
物事を始める前に「成功を決めた」というのも力強い。
「いかに頭で考えず、感じるか」頭で考える事には限界があり、感じる事にこそ広がりと想像力と行動力がもたらされると実感。
今の自分の求める言葉の数々。 -
遠藤正道著「スープでいきます」新潮社(2006)
*三菱の商社マンがSoup Stock Tokyoを作り上げて行ったその軌跡を記した本。
*基準や数値というのは突き詰めて行くと大変大きなパワーを生み出す事を知りました。求める物が定まると、各エネルギーがそこに注ぎ込まれます。「正」という時は「一」と「止」の字があわさっています。一はとの横棒が正しい基準のラインを示し、そこにぴったりと合わさって「止まる」のが正しいという事。手前や先でとまっては正しくはない。基準の「一」があるからこそ正しいという概念が生まれてきます。 -
4年程前、この本に感銘を受けてちょうど社内で立ち上がった本部事業設立の参考にもした書籍。
今回、ソロモン流に登場することを機に再読。
細部にこだわる感度の高い人ってのはまさに遠山さんみたいな人をいうんだと。
感度というのは、コンセプトに対しても、メニューに対しても、デザインに対しても、教育に対しても、そしてビジネスに対しても。
ちなみに好きなパートはクリンリネスの徹底をしてるとこ。わずかな汚れや乱れも許さない!きっとこの細かさがビジネスの完成度にも繋がっているんだろう。 -
商社で外食チェーン立ち上げと、異色の経歴を持つ遠山氏に興味があったのと、最近Soup stockの話題でネット界隈が騒ついた事もあり、読んでみました。
お店のコンセプト(無添加)が、娘さんのアトピーがきっかけと、そのストーリーが消費者にも受け入れられていると思いました。こういう企業は強いなぁと。 -
文章上手い。
著者は個展を開くほどの画才があるためか、経営思考が感性優位でクリエイティブ業界人のような物の見方をしている。 -
社内での事業立ち上げから法人化までの流れを詳細に(割と赤裸々に書いてある印象)書いてあり、社内ベンチャー立ち上げや、事業を軌道に乗せるまでの苦労や考えが伝わる本。
企画書のエピソードで代表されるように、全体がストーリーテリングな書かれ方をしているので読みやすい。 -
三菱商事という大手商社からの社内ベンチャーができ成長していく様が面白い。著者の人柄と周りを巻き込む力も魅力的に感じた。
以下、印象的な二文。
・どこかに向けて自分を合わせていくよりも、まずは自分が何をやりたいのか、自分が投げる球は何なのかが先にないと、無責任になるような気がしました。
・基準があるから頑張れるし、達成できれば喜べる、評価できる、共有できる。数字は冷たく見えますが、感情の領域を大いに耕すものなのだなと実感しています。 -
同社の別業態100本のスプーンにたまたま行った時にレジにスープストックの冷凍スープが販売されており、なぜここにスープストックが?と気になって調べてみたことでこの本に行きつきました。
100本のスプーンもベビーカーで入れ、ファミリーに非常に優しいお店づくりになっており、既に最初の提案書に離乳食構想も入っていたのも驚きだった。
メモ
低投資 高感度→かけられるお金は少なくても人に響くものは工夫次第で作れる
「無添加 食べる スープ」→このように3つのワードでシンプルに自分のやりたいことを伝えられるといいかもしれない。
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カンブリア宮殿に著者が出演されているのを観て、著者や会社に興味が沸き手に取った。
他の人にはない視点を持っているのが著者の魅力。
「成功することに決めた」など使う言葉も独特。
物語形式の企画書は単なる妄想ではなく、コンセプトがはっきりしているから将来の姿が見えているのだろう。
周囲の人に丁寧に接しているから、周囲の人に愛されているのだろうと思われる逸話もよい。
読みながら、読み終わった後にはスープストック東京のスープが飲みたくなる。
のり弁専門店などスマイルズの他事業も面白い。 -
◾️概要
新規事業に取り組むマインドを知るため、読みました。印象的だったのは「会社を車に喩えるなら、利益はガソリン。これがないと動かないが、これだけ求めてもしょうがない。」です。
◾️所感
やりたいことを実現するには、どうしたら良いか?という主体性・作品性を強く感じました。そういった要素が魅力的で、多くの人を巻き込み今の成功があるのだろうと想像しました。
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『アート・イン・ビジネス』を読み、スマイルズの成り立ちが気になったので読了。
問題提起の仕方から共創する姿勢まで、まさにアーティスト的で感動した。
スープストック立ち上げ時の企画書「スープのある1日」はまさかの全書掲載。これが時に面白い。今でこそオーソドックスなストーリー的企画書だけども、あの時代にこれほどのストーリー企画を作ったのは先進的だと思う。数字的観測にこだわらなくてもここまで説得力のある企画書を作れるのは、潜在ニーズを表すセンスと、どうしてもやりたいという熱量があってこそ。
言われてみれば、低価格で目立つチェーン店の中で逆にスープストックの飾り気のなさは確実に個性になっている。第6章に書いてある通り、低価格でもブランドでもない、「第3のゾーン」、それも価格だけじゃなき価値を追求するというのは今の時代でも成り立つ素敵な考え方、好き。 -
スープストックが気になり読んでみた
お金の使い方が
バブルっぽくて中々個人では実践できないので
ビジネス本としては参考にならなかった
只、物語形式の企画書は大変面白く
伝わりやすい、参考になる内容だった
色々な物事を肌で経験し、
自分にストックしていくことが大事だと思った -
スープで、いきます
ファストフード店へのアンチテーゼを目指し新たな業態創造
類似店を見つけ弱点分析
ペルソナマーケティングの見本
ターゲットは若い女性。1人でも入りやすい、それでいて男性でも満足感がある無添加・食べるスープ。
企画書作成
基本コンセプト作り込み
メニュー開発からデリバリー
将来展開
プロジェクト管理
情熱の大切さ
成功のイメージ
成長期から安定期までの以降の仕方
安全衛生など足りない部分はあるものの参考になる
1日で読める
2000年操業、69店舗、従業員1700名
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この会社は知らなかったが、三菱商事の若手社員が社内ベンチャーで会社を作り、そのまま社長になったとは、社長本人も凄いが、三菱商事の底力も凄い!ケンタッキー、ローソン…、どこまでも拡がっていくのだ。スープだけで女性がお腹いっぱいになって満足する。女性が1人で行って恥ずかしく思うのは、1人で立ち食いソバを食べる行為!彼女たちのニーズを捉えた店の在り方だと思った。それだけにターゲット層をイメージした「秋野つゆ」というフィクションの女性像(P56,57)は面白いし、かくあるべしという模範に思った。Max 40店舗、平均600万円で年商30億円、これが打ち止めとの文があり、しっかり将来を見据えている。梅田にも西宮にも既に出店している模様。さすがに、阿倍野への誘致は無理だろう。
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新しいことをやっていくって大変なんだな。
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著者の優しさが滲み出るような文章。ブランドを作る上で、ストーリーラインで構築し、企画書もストーリーなのが面白い。組織に対するアイデアも満載なので、組織作りをしていくときに読み返したい。
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話自体は別に面白くもなんともなかったが、この後スープストックに何回か行ってしまった。まんまと作戦にはまった気がする。