- Amazon.co.jp ・本 (104ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103053040
作品紹介・あらすじ
「絵はどこまで描いても満足とは言えぬが、玩具では威張りたい」と語っていたアトリエの友"おもちゃ"。子供のように喜んで作っていた"分身"のような作品を特別撮影した、心いやされる作品集。
感想・レビュー・書評
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香月と言えば「シベリアシリーズ」ですが、こんなカワイイ作品も作っていたとは。
香月の妻、婦美子さんの「おもちゃ」が生まれたエピソードが微笑ましい。
家を改築した際、香月が、廃材の銅板で、キリストの像を作り「よいと思うか?」と、嬉しそうに見せられて、ほめたのが始まりだとか。
香月のエピソードもある。
シベリアにいた時の、兵隊飯盒、水筒、軍帽などを壁に並べていて、そこに、タヒチ旅行で鎌を買ったので、槌といっしょに、ソ連邦のシンボルみたいに飾った時に、
“ソ連邦の性格というものがひしひしと迫ってくるようだった。
鎌も槌も鉄だ。
血の暖かみはさらさらなく、こんな冷酷無比な物が他にあるだろうかとその時思えたのは、私が俘虜生活をさせられた人間だからかもしれない。”
2022年、ロシアがウクライナに侵攻している今、プーチンの顔が浮かぶ。
「おもちゃ」は、香月の生まれ故郷、山口県長門市の『香月泰男美術館』が所蔵している。
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画家・香月泰男が“余技”で作ったブリキ作品の数々。ところどころに谷川俊太郎の詩が添えられていて、何とも優しい心地になってくる。
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