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- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103137320
作品紹介・あらすじ
「地上の楽園・北朝鮮」を謳い、日本政府支援の下に一九五〇年代から始まった在日コリアンの帰還事業。その陰で妨害活動のため動き出した特殊部隊がいた。日本人同化・諜報訓練を重ね、夜陰に乗じて日本に上陸、しかし直後、故国・韓国では政権が崩壊する。日本、韓国、北朝鮮の間で翻弄された「北送阻止工作隊」の実像を詳らかにする。
感想・レビュー・書評
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宮本輝の短編小説などに登場する北朝鮮帰還事業。
物語の中や実際の報道では(かなり虚偽の内容があるとはいえ)なんとなく牧歌的であり、元いた故郷に戻る当たり前のことをしているような印象があった。
しかしそれは全て北目線の話であり、南側の韓国目線では相当危機的な事態だと解釈していたことがこの本を読んで初めてわかった。帰還を阻止すること=共産主義思想者をなるべく排除すること、という50年代では当たり前だった社会の情勢を垣間見ることができ、非常に興味深く読むことができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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