- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103338314
作品紹介・あらすじ
罪を犯した人間は息をすることさえ許されないのか? 北九州の小さな町に赴任してきた教師・舞子。最初の登校日の朝、暗い目をした少年に出会う。教室では明るく優等生として振舞う彼をどうしても目で追ってしまう舞子。二人がそれぞれに抱えた闇が、夏祭りの夜、花火のように暴発する。映画『ふがいない僕は空を見た』の監督が放つ次なる代表作、緊迫サスペンス長編小説。
感想・レビュー・書評
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図書館で読んでいたが、後半涙が止まらなくなり、急ぎ帰宅し、読み終えました。
色々な事件を目にする度、私だったら、と考えていたが、自分の考えが揺らぐ描写が多々あり、改めて罪と罰、被害者と加害者、その家族について考えさせられました。
お祭りの描写、映像で観てみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
切なく哀しく、読み進めたくないような、でも読まずに居られないような、ざわざわした気持ちになり、少しスッキリしてでもまた哀しくなる。そんな話
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人の命を奪った。
その事実をどうやったら忘れることが出来るのだろうか。
それとも、忘れてしまえるような人間だから人を殺すことが出来たのだろうか。
償いとは何だろう。
許しとは何だろう。
大切な家族を失っても生きていかなければならない。
憎しみも悲しみも、時間が解決してくれるようなことではないだろう。
せめて犯人も、罪の重さを感じながら一生苦しんでほしい。
そう願うことは間違っているのだろうか。
失われた命は何があっても戻ってこない。
取り返しのつかないことがこの世にはあるのだと、何故犯人は気づかなかったのだろう。
答えの出ない問題を突きつけられたような、後味の悪さともどかしさを感じた物語だった。 -
切なさの極致。虚無の世界。先生も、生徒も、抱えているものが大きすぎる。窪美澄さんの「さよならニルバーナ」と平行して読んでいたけれど、事実が詳細なのは窪さん、感情的に惹きつけられたのはタナダさんだったな。「結局何も変わらなかった」って、こんなにせつないフレーズだったのか。
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戸畑祇園の事が書かれて、私の地元が舞台で場面、場面がリアルに感じられ楽しかったです。祇園のことも詳しく書かれていて戸畑祇園を知っている人は楽しむことができるのでは。
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11/23
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2014.4.19
読み進めるうちにどんどん胸が締め付けられる作品でした。