ブルー ハワイ

著者 :
  • 新潮社
3.84
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本棚登録 : 609
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103510147

作品紹介・あらすじ

「週刊新潮はこの連載から読む」という中毒者、増殖中。待望の大人気エッセイ集。ふとしたきっかけで甦る記憶の数々。淀んでいた会議の空気を変えた女の子の大ネタ、僕が放った2点の答え(1000点満点中)、「串カツ田中」が恋しくなった縛りのキツい店、J-WAVEに寄せられたお悩み相談、母の決まり文句、祖母の遺言、柴犬ジョンの教え……ギスギスした日常の息苦しさを解きほぐす一服の清涼剤。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の新刊コーナーに置いてあり、『大人気エッセイ集』の帯に興味を引かれ手に取ったもの。とても読みやすく、郷愁を感じる内容の文章もあり、初読の作品としては「当たり」。他の作品、特に小説を読んでみたいと思った。

  • 哀愁漂う感じ、ときには自虐ネタを入れてクスッと笑わしてくれる燃え殻さんのエッセイ好きです!

    で、今作の中で特に気に入ったふたつ
    哀愁も自虐ネタありませんが、普通に物凄く良い!


    『ドライブでもしようぜ』

    二十年つきあいのあった通販会社の社長

    手術をして、腫瘍は取り除いたはずだが新しい影がまた見つかったと連絡をもらった

    二十年間、仕事だけの繋がりだったので、ふたりきりで会うのは初めてだ

    そんなときに、なぜ誘われたのか、わからない…

    気が合わないふたり
    なにひとつ共通点が見つけ出せない
    おなじクラスだったら口も利いていないであろう相手、親戚だったら挨拶ぐらいで終わる関係、大した思い出もない

    いや、二十年でひとつだけたぐり寄せた共通点がある

    それはお互いバカみたいに仕事に一生懸命だったこと
    二十年一緒にガチャガチャやってきたことには自身があった

    燃え殻さん、社長さん、カッコイイ…!


    『僕たちには僕たちのルールがあった』

    図書館の駐車場が、小学生の頃の僕たちの主な遊び場だった

    僕たちには僕たちのルールがあった

    身体の不自由な子も、女の子も、男の子も、家がお寺の子も、親が新興宗教の幹部という子も、年齢も関係なく、みんなが一緒に遊べるようにしていた

    しばらくすると、つまらない大人の事情が子どもの世界に入り込んできて、巻き込まれ、かき乱され、「あの家はダメ」「あの子と遊んではいけない」などと言われバラバラにされた

    それぞれには立場があって、個性があって、事情がある
    そんなことはわかっている

    でも、それらを突き詰めて考えるよりも、「いま」を一緒に味わうことを考えたい

    想像力はそういうことのために使いたい

    相手を陥れるために使うものではない

    燃え殻さん、いい事言う…!


    あっ!

    あと、表題作の『ブルーハワイ』

    燃え殻さんは、かき氷のブルーハワイ味というのが何味なのかまったく説明できないそうですw

    私も説明できない!w
    そもそもブルーハワイ味を食べたことあるのかな…

    ブルーハワイ味って何味?w

    • 1Q84O1さん
      また、燃え殻さんですw
      やっぱりハマっています^_^

      砂糖水味…w
      ちょっと不味そうですね(ーー;)
      また、燃え殻さんですw
      やっぱりハマっています^_^

      砂糖水味…w
      ちょっと不味そうですね(ーー;)
      2023/11/01
    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます。
      燃え殻さんですね!
      ブルーハワイか…
      何味??わかなんない、ハワイ味??
      でもハワイの味わか...
      1Q84O1さん、おはようございます。
      燃え殻さんですね!
      ブルーハワイか…
      何味??わかなんない、ハワイ味??
      でもハワイの味わかんないし(^-^;
      結構子供の時はかき氷と言えば
      ブルーハワイを頼んでました(*^^)v
      2023/11/02
    • 1Q84O1さん
      かなさん、おはようございます!
      ブルーハワイはハワイ味…?
      ハワイはブルーハワイ味…?
      結局何味なんでしょうか…w
      (・・?
      私は無難にイチ...
      かなさん、おはようございます!
      ブルーハワイはハワイ味…?
      ハワイはブルーハワイ味…?
      結局何味なんでしょうか…w
      (・・?
      私は無難にイチゴ味が多かったかも(*´﹃`*)
      2023/11/02
  • 燃え殻さん7冊目。今回は週刊新潮に2022年2月〜2023年2月に連載されたエッセイを加筆修正したものとのこと。燃え殻さんのエッセイを読む度に思うが、独特の魅力がある。年齢は50歳くらいの燃え殻さんの人生経験が豊富なのと、面白い偶然を引き寄せる力(あるいは観察力や分析力が優れているから物事を面白く見られるのかもしれない)があるように思う。日常のあらゆる話が書かれていて、随所でクスッと笑ってしまう表現が散りばめられており、読んでいてとても癒された。女性とのエピソードも多く、自虐的なトーンでいるが、結構モテる方なのかもしれない。安心して楽しめるエッセイ集。

  • 楽しみにしていた燃え殻さんの新刊。
    本屋さんでサイン本に出会い、ほくほくしながら本棚にお迎えした。嬉しさ倍増。

    燃え殻さんの作品を読むと「エモい」という感想が一番に思い浮かぶ。
    なんでもかんでも「エモい」でまとめる風潮は好きじゃないのだけれど、とにかく燃え殻さんの作品は「エモい」。


    エッセイを読んでいると、「え!ドラマみたい!!」と言いたくなる程、ドラマチックでユニークなエピソードが沢山。
    ははあ~東京ってすごいなぁ~なんて思っていたけれど、
    『「来年になったら忘れそうな日しかないよね」と彼女は言った』の章を読みながら、
    すぐに忘れてしまうような些細な日常の一場面も、自分以外の誰かから見たら、または後々思い返してみたらすごく魅力的だったりするのかもしれないなぁ。などとぼんやり思った。
    周りを羨んでばかりで、ついつい取りこぼして忘れてしまいがちな些細な幸せや面白さに気付けるように生きていきたいものだ。

    クスクス笑える部分も多くて、とても面白かった。
    それにしても、燃え殻さんひょっとしてかなりモテるのでは…!


    ⚫例えば、もし僕が漫画家を目指したいと思ったとする。ふとSNSを開いたら、自分と同い年、もしくは年下の衝撃的に漫画の上手い連中が、秒で見つかるだろう。若かりし頃に誰もが根拠なく抱く、自分への淡い期待。 他人への悪 意なき承認欲求。そんなものは、マッハで木っ端微塵になってしまう時代に僕たちは生きている。

  • ●なぜ気になったか
    気になるかの第一判断はタイトルと本の表紙。相性いいのにもれてしまった本もあるだろう。第二判断は、内容と既著の評判。ともにクリアした本書、判断が正しかったか確かめてみたい

    ●読了感想
    感性の微妙な部分のツボが合うというかなんというか、所々に、「クスッ」と笑えたり、「だよなー」と賛同してしまう表現が出てきて楽しめた。そこそこ数のある他の著作も順次読んでみることにしよう!

    #ブルー ハワイ
    #燃え殻
    23/8/2出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/3OkkotJ

  • 淡々と日常の何気ない部分から過去のエピソードを添えて時々オチも秀逸なエッセイ的な感じです。あの時、あの場所、あんなことを共感できない部分があろうとも、この方の完成の一端が見える端々にほうほう言いながらページを進めます。壮大ななにか、劇的ななにかがあるだけが人生ではなく、それをいかにして自分の言葉で紡ぐのが大事なのであることを感じさせてくれます。タイトルはなかなもってイラストともよくあっていてインパクトが残る一冊です。

  • 過去のエッセイに引き続き最高だった。これからもこの人の頭と心の中を読み続けたい。

  • とても楽しく読めました。
    ちょっとひねくれた著者が時におもしろく、時に切なく、時にバカバカしいエッセイを書かれています。
    ひねくれものの私には非常に楽しくよめました。
    燃え殻さんの別の本も読んでみたいです。

  • 2日続けて燃え殻さんを読んだ。これ中毒になりそう。良い。
    駄菓子屋のおじちゃん、柴犬のジョン、どこか懐かしくて、でも全然知らない人たち。
    「来年には忘れてしまう」けど、きっと何かも覚えてる。そんな日々なんだな、となんとなくぼんやり思っている。
    来年になっても絶対忘れなさそうな、術後の日々だけど、いつか記憶が薄くなったときに、「そういえば傷病休暇の終盤で読んだ燃え殻さん、良かったなぁ、あのときの私にしっくりきたんだよなぁ」と思い出すんじゃないかと思う。

  • 燃え殻さんのエッセイは、ドラマチックだったり、そうでなかったり。頭ごなしに否定をせず、包み込んでくれる優しい文体。諦めてきたことが多いからこそ滲み出るわき道の面白さも教えてくれる。僕も自分にとっての「エクレア詰め」や「チャイナドレス」を探したいです。

    ◾️好きな言葉
    人は何かしら得意なことがある、と言っていたのは高校時代の担任教師だった気がする。(中略)ただそれが金儲けに直結することなのか、日頃全く役に立たないことなのか、犯罪になりそうなことなのかは、自分では選べない節がある。(中略)僕にとっての「エクレア詰め」や「チャイナドレス」は何だろうか。きっとそれは彼らのように突然にして否応なく気づかされるものなのだろう。(「ブルーハワイ」49p)

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著者プロフィール

1973年生まれ。小説家、エッセイスト。
2017年、小説家デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』がベストセラーとなり、2021年秋、Netflixで映画化、全世界に配信、劇場公開された。
小説の著書に『これはただの夏』、エッセイ集に『すべて忘れてしまうから』『夢に迷って、タクシーを呼んだ』『相談の森』『断片的回顧録』がある。最新作は『それでも日々はつづくから』(新潮社)。

「2022年 『ココロギミック 異人と同人3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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