極夜

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 29
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (84ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103514312

作品紹介・あらすじ

幻の名作をデジタルリマスター! “朝がこない”地球最北の村、暗闇の記録。グリーンランドのシオラパルク。冬の4ヶ月間は太陽が昇らない「極夜」が続く。マイナス40度、全てのものが凍りつく厳冬期の1ヶ月間をこの地で過ごし、闇の中で生きる村人たちの営み、悲喜こもごもを記録した写真――40年間眠っていたネガを完全復元。折々のエピソードを添えて綴る、貴重な写真のタイムカプセル。

感想・レビュー・書評

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  • モノクロの写真から、溢れるように感じられる、人々の営み。
    極寒の地での暮らしは、過酷だろうとしか思えないのですが、とても自然体で生き生きと暮らすエスキモーの村の人々。
    どの写真からも、暖かさを感じました。

    こんな拙い感想で申し訳なく思いますが、とても語り尽くせない素敵な写真絵本です。

  • グリーンランドは213万平方km世界最大の島でデンマークの主権下にあるが1979年エスキモー語を公用語とする自治政府が設置された/本書は1977年取材。巨大な冬の4ヶ月は全く太陽が見られない生活/銀塩写真機しかない時代、外でうっかりカメラのファインダーに目蓋が触れるとたちまち凍りついた。外気に触れるとフィルムはカミソリよりも鋭い刃物となる。化繊もプラスチックも凍って用をなさない。毛皮だけが/犬橇(現在、スノーモビルに替わったが)、は燃料いらず(獲った獲物の一部を与える)、水に落ちても這い上がれる(スノーモビルは2トン以上の重さ、引き揚げられない)セイウチの皮で作った鞭で指図する、的確にサボっている犬を打たないと舐められる。

  • 写真

  • ユーコンに行く前に中村さんの話を聞きに行った。
    でも、話に聞くのと体験するのとでは大違いだった。

  • ・鞭でひどく打たれた仲間の犬に前足をあて、慰撫するボス犬
    ・可愛い姉妹
    ・写真を撮られ気絶する娘
    等の話が印象に残った。

  • 中村征夫さんは海の写真家だと思っていたが、グリーンランドの極夜も撮影していたのですね。表紙のふたりの少女の表情がとにかく愛くるしくて見とれてしまいます。この子たちも今頃はお母さんになっているのだろうか。エスキモーの人々も毛皮よりも高機能の化学繊維を着るようになっているのだろうな。
    角幡唯介の『極夜行』の助走として手に取った写真集だが、マッタちゃんとトクミンゴちゃんの勝利!

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著者プロフィール

1945年、秋田県潟上市生まれ。1988年ルポルタージュ『全・東京湾』、写真集『海中顔面博覧会』で第13回木村伊兵衛写真賞を受賞。2007年『海中2万7000時間の旅』で第26回土門拳賞、秋田県文化功労者受章。2008年秋田県潟上市名誉市民章。その他『カムイの海』『熱帯夜』『遥かなるグルクン』『極夜』など著書も多数。また最近行われた写真展「琉球ふたつの海」(16年コニカミノルタプラザ)、「永遠の海」(17年松屋銀座)、「極夜」(18年ポートレートギャラリー)など。テレビ、ラジオの出演や講演会も多数。

「2020年 『中村征夫の写真絵本 サンゴと生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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