- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104443017
作品紹介・あらすじ
顔にメスを入れても、つかみたいナニカがあった。最初は美しさを追求した。二度目は徹底的に醜くなってやろうと思った。若き日の二度の整形手術…。石原裕次郎の登場で日活が太陽の季節を迎えたとき、ニューフェイス一期生のシシドはまだ陽の目を見ない役者だった。シシドを創った映画と手術、黄金時代を綴る小説。
感想・レビュー・書評
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昨年、家が全焼したにもかかわらず、インタビューに明るく対応していた宍戸さんの本。文庫で出たときに買おうかと思ったが、多分読まないだろうと思ってパスした。今回図書館で見つけて読了。
日活の成り立ちから“チャンユー”の結婚までを描いている。自伝かと思って読み始めたが、これは内容はともかくちゃんとした小説だった。だから本当に宍戸錠本人が書いたのか少し疑いながら読んだ。ただ、いかにも宍戸錠さんでなければ知りえない、感じ得ないというところも多く、宍戸さんのホンであることは間違いない。残念なのはみんないい人に書かれていること。ホンネがすべては語られていない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2001年3月5日、初、並、帯無
2013年4月2日、松阪BF -
映画スターは人間である前に商品なんですねえ。
役者の悲喜こもごもを垣間見た気がしました。
特に役者の神様といわれる森繁久彌との絡みは興味深いです。
しかし本当に書きたいことの序章で終わっているという印象でした。
続編の『シシド完結編』も読んでみたいです。 -
以前、宍戸錠は日活アクションの開始から崩壊まで自分の目で見ていた人で、回想録を書く用意があるはずだ、と小林信彦が書いていたが、その回想録にあたるのかもしれないが、日活ダイヤモンドラインの崩壊の端緒までで終わっているのが物足りない。
小説形式にしたのは、同じ文章で指摘されていた宍戸錠は常に「醒めた」人である表れかもしれないが、もっと思い切って主観と偏見で押し切った方が面白くなると思うのだが。