- Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105061418
作品紹介・あらすじ
ママの親友だったはずの女に大富豪のパパを奪われ、家庭は崩壊!寄宿学校で待っていたのは、おかしなヤツばかり。僕はイジメに走り、ドラッグを覚え、本当にダメになりかけたんだ…話題の雑誌「McSweeney's」の辣腕編集者がくぐり抜けた青春の夢と悪夢を描く自伝。
感想・レビュー・書評
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おもしろかったけれど、すべてのエピソードをやたら詳細に記述しすぎていて冗長。「ノルウェイの森」の引用すら長い。もっと緩急つけて3分の1くらいのボリュームにしたらもっともっと評価が上がるのにと残念に思いました。
これって編集者の怠慢じゃないのかしら。
あとがきに、実は翻訳者が少し内容を削ったと書いてあって驚愕しました。もっと長かったんかい!(笑)
お母さんがとにかくすごい。
社会活動を始めたとき、お父さんが「各国要人になんか会えるわけないよ・・・まあお母さんの実力を考えると、100%ありえないわけじゃないけど」というようなことを言っていたと書いてありましたが、その「お母さんの実力」とやらは本当にすごかった。最後の方で、田舎のコンビニだかどこだかのガラの悪いヤンキー客をあっという間に魅了してしまったエピソードは、各国要人から一般大衆まで、お母さんがどんなバックグラウンドの人をも簡単にとりこにしてしまうすごい引力の持ち主であることを物語っています。
でも、そんなにも人を引きつけるものを持っている人なのに、実際はものすごい孤独の中に暮らしていて、たった一人の子供は大人になるまでずっと、ただひたすらに愛情に飢えている。そのあたり、いろいろと考えさせられました。
おもしろかったけど・・・ヒマな人にしか薦められないかな。長すぎて。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと長すぎるか・・・。
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これもちょっと前に読んだ本。面白くて一気に読んでしまった。
よくある家庭不和による、よくある非行に走った男の子の自伝。。。だけど、これが全部リアルな世界で起こったこととは!男の子というものは、まったく予想がつかない、と思った。
そして、ここに出てくるオトナ達(父・母・継母)の、愚かしさたるや!
母親の思い込みと美貌と運だけでありえないようなことをやり遂げてしまう(冷戦真っ只中に、ソ連の首相と会談するとか!)バカっぽさとか、父親の自由奔放ぶり(不倫は文化だ!)と家庭でのふがいなさとか、継母のマレフィセント(眠れる森の美女の魔女ね)も真っ青といった腹黒さだとか。
ショーン君も含めて、あまりに針が振り切れてる人たちばかりなので、誰にも感情移入はできないんだけれど、そこがまためっぽう面白いです。 -
この人 タメなんだけど
すげーなー たいへん
お金持ちの家に生まれるってたいへんだあ -
村上春樹オススメだったんだけど、中だるみ中。
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著者30歳ぐらいまでの回顧録。
今は、ニューヨークでマックスウィーニーhttp://www.mcsweeneys.net/という出版社(「かいじゅうたちのいるところ」小説版のカバーを、フェイクファーで造ったりとか。サイトも私のイマイチな英語力でもそこそこわかる面白さ)の辣腕編集者としてバリバリやってる人。
幸せな幼年時代、悪夢の10代前半、転落の10代後半、再生の20代がノンストップ。
登場人物の放つゆがんだ輝きの眩しさ!
2段組みでこの分厚さにひるむも、読み始めたらわーっと行った!
描写の公平さがいいと思う。
登場人物については、その時その時で著者が相手をどう思っていたかを基準に描かれる(たぶん)ので、著者の継母に対する片想いのイタさなんかも赤裸々。
回顧録(自伝)というのは、「かつて大変だったが今は大丈夫」なものと定義していいのかな?と思ったが、他にも「かつて大変だったし、今も大変」というのと「かつて楽しく幸せで、今も楽しく幸せ」(読んでないけど小澤征二さんのお嬢さんのとか)、「かつて楽しく幸せだったけど、今はどん底」と、いろいろなパターンがあるなあとか。余計な事を考えた。 -
「McSweeney’s」編集長が、35 歳にて発表した自伝。
若いのに、すごい人生を送ってきた人だと思う。
が、大半は自分の日記にでも書いておけば良い事じゃないかなぁ?
彼は、「ハルキスト」であるらしい。 -
ストーリーはつまらないフィクションにように展開。
アメリカの大富豪の家に生まれる
→幼少期に両親が離婚する
→継母にいじめられる
→ぐれる
→いろいろあったけど更正
#Oh! シンデレラっ
こんなつまらない話のため、500ページもの本が書かれ、アメリカで出版され、挙句の果てには、日本語に翻訳までされたのか?
当然、そうではない。
著者は自分と家族の全てを赤裸々に描くことで、子供が大人の前でいかに無力な存在であるかを、そして大人が子供に何をしてあげればよいのかを真摯に訴えかけようとしている。
そのために彼は、自分の過去、家族の過去を徹底的にリサーチし、これだけの大作を作り上げたのである。
まぁ、それはともかく、ありきたりと書いてしまいましたが、実はめちゃめちゃ面白いのです。
やはりお金持ち(特にこの本に出てくるのはとびきりのお金持ち)という人種は、どこか変わってるわけです。
変わってる=他人からすると面白いわけで、そんな人がいっぱい登場するわけですから、これはなかなか五目御飯はたまた味好み的な面白さがあるわけです。きらきら光る万華鏡ワールドなのです。
わたしが一番好きなキャラの作者の実母なんて、親友に夫を奪われ、元夫と元親友を恨んで罵詈雑言を吐きながら、平和大使としてガンジーやゴルビーに会いに行ったりしてたりするんです。
そんな訳のわからない大人に囲まれて、作者は育っていくわけです。
最後はほんとに「よくやったよ。おまえっ」て叫びたくなりました。ほんとに。
おまけですが、80年代に思春期~青春期を過ごした方であれば、
ニューウェーブやらスケボーやら、当時のストリートカルチャーの話がでてきて涙出ちゃうと思いますよ。 -
「何か文句があるかしら?」で、米国西海岸の金持ち娘の生活にたまげましたが、あれはミステリ小説。これはなんと本当にあったことだ。継母のいじわるが何ともすさまじい。金持ち米国人のGreadyなのにはあきれかえる。野蛮といってよい。戦後日本の目指したものがこれだったのか。藤原正彦先生の著書を読んだ後のせいかそんなことを思った。著者は良く一人で頑張ったと思う。あとはディディが死ぬときどんな遺言をするのか知りたい。
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2010.01.24 朝日新聞に掲載されました。
ノンフィクション。自伝。
映画化が進んでいるようです。
ぶっ飛んだ人生のようです。読んでおきたい。