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- Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106002403
感想・レビュー・書評
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「戦後」という時代を,様々な現象や観念をテーマに基づいて,そのテーマに準じた文学作品を通じて再解釈していく.複数の作品および著者を取り上げ,比較分析しながら「戦後」を相対化し,そこから新しい時代を見出そうとする姿勢が見られた.わたしたちが一概に「戦後」と呼ぶ時代の複雑さ,それまで築き上げられてきたと感じる日本人としての思考や感性,習慣がどのような経緯を経てきたものかについてもう一度考え直すことを通して,日本とは何かを問う評論.
じぶんが,じぶんたちの国の文脈にどれだけ無頓着で無知だったかを思い知らされた.今じぶんが享受している文化や生活様式がどんなふうにもたらされてきたかについて,もっと意識的に慎重に考える必要があると思った.それは,ナショナリズムとか思想とかそれ以前の問題で,創造したり発信していく人間としての根幹に備わっておくべき情報だと思う.ちゃんとうまく表現するにはもう少し整理が必要だけど,目からうろこな評論だった.詳細をみるコメント0件をすべて表示
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