誰もが聖書を読むために (新潮選書)

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  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106004902

感想・レビュー・書評

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  • 原著を読めとことあるごとに言われた。
    「聖書」について原著に触れたことがある。
    しかし、その根底にある考えに触れず、見聞きしてきたことが頭の中で収まりがよくなった気がする。
    特に旧約聖書と新約聖書の関係、超越者と被造物の関係、形而上学と科学の関係について、理解が深まった。
    聖書を謎解きのように筆者の言葉が折り重なっていくのは、単なる宗教学に止まらない面白さがあった。
    一読の価値を感じた。

  • 村上憲郎 シンプル仕事術で推奨

  • キリスト教信者ではない人を主に対象とした入門書。
    図書館で借りて半分だけ読み終わった。

  • この本を読んで,聖書を読めるようになるかというと疑問である。

    トンデモ本のような気もする記述もあるような気がするが,そういう人には聖書は読めないということかもしれない。

  • キリスト教における神がどういうものなのか、知識としてはあった。「神は万物の創造主」や「はじめにことばありき」とか。
    この本を読んでやっとこれらのことばの意味が分かったような気がする。すべては創造主であり、ことばなのだということがわかり、本当によく練られた書物、もしくは良く解釈された書物であることがわかった。ことばの重要性から西洋人は論理的思考を発達させたのだろうかと考えた。

    序 章 オーソドックスな聖書の読み方とはどういうものか
    第1章 なぜ、神が「光よ。あれ」というと、光が出現するか
    第2章 バイブルでいう「神(GOD)」とはなにか
    第3章 人類の歴史はわずか六千年か ---- 二種類の人間がいた?
    第4章 人間の構造をどうみているか ---- 肉体・霊・いのち
    第5章 二つの人間はどうちがうか
    第6章 エデンの「楽園」の様子と神の理想の「夫婦像」
    第7章 「善悪の知識の木」から食べるとなぜ「罪(sin)」か
    第8章 なぜ園から追放されるか ---- 天国は「完全者」の国
    第9章 アダムとイブはなぜ「腰の覆い」を作ったか
    第10章 「頭を砕き」「かかとを噛む」とはなにか
    第11章 「父なる」創造神とイエスはどういう関係にあるか
    第12章 「天国」はどこにあるか ---- バイブルの空間理念
    第13章 イエスはどんな存在とされているか
    第14章 イエスは人間の「手本」になるか ---- 日本型キリスト教の限界
    第15章 聖書の描く世界史(1)---- 創世記以前
    第16章 聖書の描く世界史(2)---- 天地創造と旧約時代
    第17章 聖書の描く世界史(3)---- 新約時代と終末
    第18章 「信仰」とは「約束」の言葉を抱くこと
    終 章 日本の若者はなぜ宗教に食われるか
    付 録 旧約聖書・創世記
    あとがき
    参考文献
    コラム

  •  宗教なき科学は不具であり、科学なき宗教は盲目である。これはアインシュタインの言葉であるが、この意味が本書を読んで少しわかったように思う。
    西欧社会の考え方・行動を理解する上で聖書の理解がかかせないのだ。また形而上学的理論の乏しさがわが国の問題になっていることは論を待たない。グローバル化した世界では相手を理解した上で自分たちを理解する必要がある。したがって、およそこれから国際社会で生きていく日本人はみな本書を手にとって聖書を読むべきであると感じた。

  • 09/01/10
    聖書の全体像を示して見せて、各説話を解き明かす
    構想力のある本。
    なぜイエスは十字架にかけられたのか。
    「ひと」は二種類いた。いのちの息があるものとないもの。

  • キリスト教について勉強し、欧米人の考え方の理解を深められればと思い、本書を手にした。
    神=創造主の概念、人間の原罪、キリストの存在理由、最後の審判、ノアの箱舟などのつながりがようやく理解できた。死に対する考え方が仏教思想とかなり異なることがわかった。聖書を読む前の解説書として有用。
    後半は日本における形而上学の欠如を訴えているが、これについてはやや一方的な見方である部分が多く、疑問が残った。

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