- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106027543
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2019.10.23 読了
新築マンションで 花粉症のような症状が出て、
そこの建材メーカーの研究員 直里(なおり)。
木場で製材所を営む 八田。
12年前に行方不明になった直里の姉と
八田と共同経営していた遠見の遺体が発見される。
室内花粉症と 2人の遺体。
別々の出来事が 絡みあう。
木材とか 縁のない世界で
物語が動き出すまでは
ちょっと中だるみしてしまいましたが、
まあ 面白かったかな。 -
ちょっと飛ばし読みしちゃったけど…
女は怖いぜ…と思わされるオチ。笑顔でその相手を恨むことができるのは、やっぱり女だよな…と。 -
小説。森の奥で2体の白骨が発見される。その女の方が、12年前に失踪した姉だった。12年前に何があったのか…。登場人物たちが握る情報のピースを1片ずつ出し合えば、謎はもっと速く解けたはずなのに、出せないように仕込まれた設定が巧妙。一見何の関係もなさそうな杉の遺伝子の専門的なサイドストーリーが、終盤で大きな役割を果たし始める。タイトルに相応しい、スケールの大きなミステリー。
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<blockquote><p><strong>行方不明の姉が白骨体で発見された。動揺する坂本直里に持ち込まれた、新築マンションでのシックハウス症候群という仕事上のトラブル。秋田と木場を舞台に、「杉」という木の背後に広がる人間の闇を描く。
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十二年間行方不明だった姉が、白骨体で発見された――
動揺する坂本直理に持ち込まれた、仕事上のトラブル。
杉を使った建材のために、新築マンションでアレルギー症状が広まっているというのだ。研究者としてその原因を追及する直理が「行き当たってしまった」真相とは・・・・・。</strong></p></blockquote>
今回の舞台は秋田杉の産地である。そして、その秋田杉が建材として使われている東京が第二の舞台になっている。
物語は二つの方向から語られてゆく。一方は、東京のマンションで広まったスギ花粉症様のアレルギー症状の原因を突き止めようとして姉・結理の死の真相に近づいてしまう直理の立場から、もう一方は、共同経営者の修造が結理と心中したとされている八田の立場から語られる。そして、それが次第に一点へと収束していくのである。
直理を除いて 登場人物の誰もが某かの秘密を抱え、他の人の秘密に薄々感づきながらもそ知らぬ振りをしつづけてきた。そのあれもこれもが 杉によって暴かれたような感がある。タイトルの絶妙さを読後に改めて思う。</font>