- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106038990
作品紹介・あらすじ
潜伏ユダヤ人とドイツ市民の〈知られざる共闘〉を描く。ナチスが1943年6月に「ユダヤ人一掃」を宣言した時点で、ドイツ国内に取り残されたユダヤ人はおよそ1万人。収容所送りを逃れて潜伏した彼らのうち、約半数の5000人が生きて終戦を迎えられたのはなぜか。反ナチ抵抗組織だけでなく、娼婦や農場主といった無名のドイツ市民による救援活動の驚くべき実態を描き出す。
感想・レビュー・書評
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ユダヤ人を救おうと、様々な国の人たちが己を顧みず尽くした実録。
これまでに歴史書や映画や文献でナチスを読んできたが、このフォーカスはなかったように思う。
12年に及んだナチスの支配が終わり、平和とともに新しいダイバーシティが始まった。
後半になるにつれより深く深く展開されていく。
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とにかく心の底からおすすめする。ドイツにおいてユダヤ人を救援した人びとの実態が手際よく整理されながら、壮大なヒストリーが織られている。共助の芽を今こそみんなで育てないとな。そう思わせてくれる一冊
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自分の危険を顧みず助けた人がいたんだなあ。感動的だけど読みにくかった。ごめん。
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ものすごい作品だった.
こんな側面から歴史を考えた事がなかった!
そして,ナチス政権がどんな強権を振り翳しても壊せなかったのが「人間の,人間としての良心や共感力」だったと言うことの,強烈な肯定感はどんどん閉塞感の増す今の世の中でも一筋の希望として輝いて見えた.
ただ,筆者も記す通りここに書かれた人々はまさに「不幸中の幸い」の集合体で,助けようにも助けられなかった数多の犠牲者など,その何倍もの悲惨な末路は本書の裏に無数に存在していると言う事実は,「人の罪」としてそれぞれの心に永久に刻まなければならない. -
司馬遼太郎賞受賞に納得。
なんでこの視点を今まで持ち得なかったんだろう。 -
東2法経図・6F開架:234.07A/O36c//K
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