- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106100161
作品紹介・あらすじ
遅い直球とスローカーブとフォーク。この三種の持ち球だけで、歴代16位、2041の奪三振を記録した細腕左腕、星野伸之。その緻密な組み立て、勝負術を大公開。球種論、投球論、配球論、そして、門田、落合、清原、松井、高橋ら強打者・好打者との名勝負、福本、山田、村田ら伝説の名選手から学んだこと…。野球小僧だった、すべての大人のための最上級の野球講座。
感想・レビュー・書評
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プロの投手がどんなことを考えながら打者との勝負に挑んでいるのか、その一端を知ることができる。速球投手でも変化球投手でも無かった著者が如何にして結果を残してきたのか。周りの意見を取り入れながらも、自分の考えを信じ抜く気持ちや力を抜く度胸が大切なのだとこの本から学べた。
試合に向き合う姿勢や投球術とは何なのか理解の幅を広げることで、より野球観戦を楽しむこともできると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
阪急ブレーブス時代から応援していたので、野球の面白さとあの時代の感覚が蘇り、読み物としても良書。
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プロ野球史上最も遅いボールで11年連続2桁勝利を挙げたピッチャー星野伸之。
80キロ台のスローカーブと最速135キロのストレート、そして100キロ台のフォーク。
この3種類のボールだけで、2,000奪三振をも達成している。
本書からは、この3種類のボールで如何に打者の狙いを搔い潜り勝利を勝ち得てきたか。
そして、松井秀喜や清原、落合など球界を代表する打者との対戦を振り返り
マウンドを降りたからこそ打ち明ける事ができる当時の心理や攻略法を告白している。
星野伸之といえばプロ野球史上の珍事、中嶋聡の素手キャッチ事件があるが
そのことにも触れおり、当時の心境を吐露している。
冒頭で「小学生でもプロの打者をアウトに出来る可能性がある」と記しており
それが野球というスポーツの不確実な面白さだと述べているが、
遅いボールでもプロ野球選手として活躍した星野の野球観がにじみ出ている。
より、野球の面白さ、そして深みを知る事が出来る1冊だ。 -
球速MAX120〜130kmのストレートと最遅86kmのカーブ、フォークのみで176勝2041奪三振上げたサウスポー・星野伸之元投手の自伝。
名選手との出会いの中で遅い球速をカバーする投球術を学んでいったことが書かれている。
感想としては全体的に柔らかい論調で、星野元投手の人柄が伝わってくる感じがした。
しかし時々強い口調になるところもあり、そこはプロとしてのプライドを強く感じる場面として印象的。 -
阪急・オリックス・阪神で活躍した投手・星野伸之氏の著書。
最高球速130㎞ほどの速球でありながら、スローカーブとフォークを武器に通算176勝を挙げた星野氏。従来の投手像からは相当異端な星野氏はどのようなことをマウンドで考え、投げてきたのか。個人的にすごく興味のあった部分を読み解くことができる、満足の一冊であった。 -
星野さん自身の話だけではなく、同時期に活躍した選手たちについて、独自の視点から触れられていてとても面白かったです(^^)
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野球選手の自伝的な本を読むのが初めてだった。
投手の考えの深さに改めて感服した。著者が現役のころは、まだ野球のルールさえしらない程、興味はなかったが、今では球場に何度も足を運ぶほどファンになった。著者の現役時代を知っていれば、さらに面白い本であるように思う。
スローカーブとフォークと真っ直ぐだけで、あの成績を残したのはすごい! -
90年代に130キロ台のストレートに90キロ前後のカーブ、110キロ前後のフォークで緩急をつけ、コーナーを突く投球で2000以上の奪三振を記録した、記憶にも記録にも残る特異な投手が現役当時を振り返る内容。
星野氏の現役を知る者なら面白く読める。
しかし、まさか左打者が苦手だったとは・・・ -
芸術的なスローカーブで活躍した星野伸之の野球理論。投球術や配球、打者との駈け引き、それに左打者が苦手な話、置きに行く球を決め球に多用した話など、現役時代には聞けなかったけれど聞きたかったような話が満載です。野球というスポーツの奥深さを改めて感じさせてくれる一冊で、これで野球観戦が数倍面白くなること請け合いです。