- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106102868
作品紹介・あらすじ
絶対不利な状況でも諦めない。白を黒と言いくるめ、絶妙の切り返しで逆転する。大企業から莫大な賠償金を勝ち取り、国家相手にも一歩も引かない。訴訟先進国アメリカで活動する弁護士たちは、「手ごわい頭脳」をいかにして手に入れているのか。イシュー・スポッティング、ファクト・ファインディング、アナロジー等々、彼らの思考法とリーガル・マインドを、現役アメリカン・ローヤーが解説する。
感想・レビュー・書評
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90点。そもそも法的思考とは何か、法を解釈し、運用するとはどういうことなのかを教えてくれる。
アメリカはふざけた風なものも含め訴訟が多い国という印象だけど、こんな裏があったのね。
マックのコーヒーが熱すぎる訴訟だとか実例は興味深いし、アメリカの法律家の思考形式を窺い知ることができる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
米国の弁護士資格を持ち、日本の法科大学院教授をしている(執筆当時)著者の、アメリカの法曹の思考方法を解説した本。日本のように依拠する法律が全国で統一されているわけではない米国では、法律の条文を覚えるよりも、相手に負けないための思考法の習得が重要になる。
英文の契約書の解釈にはその思考法が当然ながら重要となるので、英文契約書の作成や締結に関わるビジネスマンは必読の書であると感じた。 -
アメリカは法律というより法的思考力を教える
陪審は法を無視することもできる
弁護士は、事実の調査と法廷における事実の表現の仕方非常に慎重でないといけない
言葉の定義を攻撃することが、よくある。
言葉の定義を、要するに、よかつまりという表現で正すことも戦術として良い
女性には中絶の権利があるというなら、夫とんる男性にもあると言わないといけない。同性愛いいなら、近親婚だってよくなってしまう
法の目的はなんか、法はそれをどのように果たそうとしているかを見極めるのが究極の法的思考
ロウ対ウェイド事件で中絶の権利を争ったロウさんは、実際には子供を産んで反中絶活動家になったのはれきしのひにく
アメリカの弁護士倫理規定の中には依頼者とsexしてはいけないということまで書いてある州もある。
映画 ギルティーアズシン -
アメリカの弁護士の思考法を紹介したもの。
日本とアメリカの法制度・慣習などの違いから、アメリカの弁護士が日常の業務で物事をどのように考えているかまとめられている。
アメリカでは「法は作っていくもの」という観念の下、法解釈が変えられる土壌があるために、アメリカの弁護士は、法解釈を自分サイドに有利な方向に読み替えて、それを論理的に主張していくスタイルをとる。そのため、法が事実にどのように適用されるかではなくて、事実に照らして、法の解釈を自ら作り上げていくとのこと。なので過去の判例を否定するなんてことも結構ある。
大事なのは「事実の見極め」と「自分の方の解釈を説得させるための論理構築」。日常のコミュニケーションでの基本スキルに集約される。
日米の法制度の違いから、アメリカの弁護士の思考法を照らす本書の構成は理解できるのだが、単純にアメリカの法制度の紹介にとどまる箇所が結構ある。3章、6章なんかは特にそう。なので「だから?」という疑問が読んでいる中で何度も出てきた。 -
弁護士について、誤解のあるところをしっかり説明してくれている。
もっとも、この本を一般の人が読むことはあまりないのだろうが…。
タイトルにあるような感じの本ではないので、期待していた人はさぞがっかりだろうな…と思う。
私にとってはタイトルのような内容だけでなかったのが良かったので、評価が高いのですが、がっかりする人の方が多いかも…。と、私の評価に対する注意を喚起しておきます(^。^;) -
正解を求めるわけではなく、事実を見極める力の必要さを感じた。どのように考えていくのか、思考のプロセスが重要。
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人民(陪審員)が地域の目となって、サービスを監視しているアメリカの姿は羨ましく感じました。陪審員制度に色々感じることもありましたが、この本で少し考え方が変えられたかも。