検閲官~発見されたGHQ名簿 (新潮新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106108945

作品紹介・あらすじ

沈黙は、破られた――。敗戦後、あらゆる言論がGHQによって検閲された。雇われた日本人エリートたちによって――。発掘名簿や、経験者の証言等、一次史料から浮かび上がる戦後裏面史。

感想・レビュー・書評

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    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00282059

  • 占領下の日本でこんなことが行われていたとは・・・!

  • 本書を読む限り日本の占領時代は終わっていない。新憲法制定に反してGHQによって行われた検閲の全貌を明かす一冊。

    敗戦後のオキュパイドJAPAN。手紙、電話から雑誌、映画まで広く検閲が行われていた。しかし多くの日本人関係者は検閲に携わったことについて口を閉ざしている。

    本書は筆者により発掘された公文書等の資料や関係者の証言から日本人検閲官の実態に迫った作品。

    検閲により集められた資料は占領終結後にメリーランド大学にブランゲ・コレクションとして保管されているという。いわば拉致された資料、これらが返還されるまで、日本の被占領時代は続いているといえるだろう。

    単独講和か全面講和か、その他冷戦下での日本の進んだきた道。憲法改正論が出てくる今日、過去の日本をもう一度振り返ることも必要に思える。

  • 東2法経図・6F開架:023.8A/Y31k//K

  • ここまであからさまに検閲していたのか。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    1 秘密機関CCDの謎(日本人検閲官の規模と活動範囲/重視された郵便検閲/郵便検閲の仕組み/東京中央郵便局の検閲配置ー陽動作戦の現場/CCDの指示による郵便局の諸規則/逓信当局のCCD検閲への全面服従/郵便検閲現場の日経2世の役どころ)/2 日本人検閲官のさまざまな対応(日本人検閲官の葛藤/東大生のアルバイト/肯定派/女性の大量進出/高齢者雇用/緘黙派ー木下順二)/3 日本人検閲官の利用のされ方、仕方(厳しい飢餓状況ーRAAかアメリカン・クラブか/悲しき中間管理職ー日本人監督官ものがたり/キャリアとしての検閲官体験)/4 CCD閉鎖決定への急展開(CCDの消滅/CCD所蔵資料の行方)

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著者プロフィール

1940年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。一橋大学名誉教授、早稲田大学名誉教授。

「2018年 『子ども・家庭・婦人博覧会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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