だからヤクザを辞められない~裏社会メルトダウン (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106108976

作品紹介・あらすじ

たとえ辞めても再就職率3%。これでカタギになれるのか。それでも辞めた者、辞めきれず元に戻った者、暴力団を嫌い半グレになった者……彼らの肉声に「暴力団博士」が耳を傾け、裏社会の危うい橋を渡り続ける男たちの実情に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 社会が不寛容になっているというが、ネットがあることでやり直しはますます窮屈になるんじゃないだろうか。中国の監視社会を体験してみた方がいいのかなあ。

  • 後半が「闇バイト」とモロ被りだったのが残念。
    嵩増ししなくていいよ…。

  • 社会を良くするためには、みんなが偏見を持たないことが必要。

  • やはり、どんなことをするにもニッチな分野を自分が探し出すべき。ブルーオーシャンなら第一人者になれる。

  • 暴排条例で暴力団は壊滅的な状況に陥っているが、その分、元組員は人間的な生活を行うことが出来ず、再犯率が高くなる。
    また、暴力団の力が弱くなったので、半グレが幅を利かせるようになり、警察も組織の全容が把握できず、対応に苦慮。
    暴力団、半グレになるのは幼少時代の貧困、ネグレクトなど、家庭環境に依るところが大きいのもよくわかった。

  • 暴力団を離脱しカタギに戻ろうにも、あまりに厳しい暴排条例により、結局生活のため一般人を巻き込むような犯罪に手を染めていく実態を明らかにしている。また実態を掴みにくい半グレに関してもできる限りの取材をしていて彼らのヤクザに対する視線が興味深い。

  • 半分以上読み進んだが、なんだか取材内容もそこから出てくることも同じような身の上話で、結論も見出せないままで終わりそうなので、読み続けることを諦めた。

  • 三日やったらやめられない、ではなくって、辞めたくても辞めれない方だった。

    暴対法はいいが、その魔女狩り的な内容とか、マル暴以外のルール無用の無法者たちの増加が気になっていんたんだが、まさにそれを憂える内容。

    社会復帰どうする。

    もちろん効果を考えても、社会全体で考えることだとは思うが、正直、日々の生活の中でそんな奴らに関わってる暇も体力も気力もないのが現実。
    やはり、システマチックに、「校正」してもらう仕組みを考える必要はあると思う。

    誰かが。

  • 暴排条例の「元暴5年条項」が暴力団を離脱した人の社会復帰を拒んでいる。一大決心をして暴力団の足抜けをしても、一定期間(おおよそ5年)は銀行口座の開設、住む家の賃貸契約、携帯電話の契約ができない。中には、10年経っても銀行口座が開設できない人もいるという。暴力団を離脱しても生活の手段を奪われた人は、生きるために犯罪に走らざるを得ないことは容易に想像がつく。こういった、生きるすべを失った「元暴」(元暴力団員)の受け皿として「半グレ」がある。暴力団対策法、暴力団排除条例の規制で取り締まることができない「半グレ」に「元暴」が含まれるという事実は衝撃的だ。「半グレ」根絶の一つの方策は、暴力団離脱支援、社会復帰支援であるという(もちろんそれがすべてではないが)。
    反社会的勢力の弱体化は取り締まりではなく、彼らを迎え入れる社会の許容性にかかっているのだ。

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著者プロフィール

1970年、福岡市生まれ。社会学者、博士(学術)。専門は犯罪社会学。龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員、久留米大学非常勤講師(社会病理学)、法務省・保護司。2001年北九州市立大学法学部卒業、08年同大学大学院社会システム研究科地域社会研究科博士後期課程修了。国会議員政策担当秘書、熊本大学イノベーション推進機構助教、福岡県更生保護就労支援事業所長等を経て、現職。裏社会のリアルを科学的調査法に基づいた取材を重ね、一次情報をもとに解説する。著書に『ヤクザと介護』『ヤクザになる理由』など。

「2023年 『テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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