パパと親父のウチご飯 10 (BUNCH COMICS)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 205
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107721594

作品紹介・あらすじ

母親が訪ねてきたことを知り動揺する千石。晴海は二人の仲を取り持とうとするが──。ゼロから始めるオトコの家庭料理、邂逅の第10巻!!

感想・レビュー・書評

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  • 毎度の事だけど、この『パパと親父のウチご飯』も一つ目の大台に達した事には、驚きよりも嬉しさや安堵、感謝の方が強い
    豊田先生、先生を支えているアシスタントさんや担当編集さんは勿論のこと、私よりも、この『パパと親父のウチご飯』を応援してくれている、他の漫画読みの方々にも、「ありがとうございます」と言いたい
    この作品は、食事を軸にして、“家族”が、その絆を強めていく話だ
    子供たちだけでなく、大人たちも、様々な壁にぶち当たり、自分の心で悩み、家族の助けを借りながら、全力でもがきながら、前に進んでいく
    その熱さ、力強さ、真っ直ぐさ、と表現すべきものが、この『パパと親父のウチご飯』の芯だ

    この巻で、一皮剥けるチャンスに直面したのは、千石哲さん
    ネグレクト、と言うほどではないにしろ、自分の母親から、あまり構われてこなかった事から、関係が疎遠になっていた哲さん
    そんな哲さんの母親が、愛梨ちゃんの様子を見に来て、晴海さんと会った事で、変化しはじめる
    自分と母親の不仲を解消しようとする、晴海さんのお節介に苛立った哲さんは、愛梨ちゃんを連れて、家を飛び出す
    気まずさを覚えながらも頼った師匠の奥さんから、驚きの事実を聞かされた哲さんは、自分がどうしたいのか、を考える
    そして、彼は自分が、ただ寂しかったのだ、と今更になって気付かされた事で、一歩前に踏み出す事が出来た
    さすがに、いきなり、仲好しな母と息子になる事は出来ないだろうが、これから、ゆっくりと時間をかけて、擦れ違ってしまっていた分の日々を取り戻していけばいいだろう
    哲さんのような、オラオラ感の強い男性が、こうやって、弱さを見せ、そこから逃げずに立ち向かい、より男らしくなっていく展開は、ホントにグッと来ますね

    この(10)で、人間的に成長しているのは、哲さんだけじゃない
    当然、可能性が未知数である愛梨ちゃんと清一郎くんも、自分の世界を、様々な体験で広げ、大きくなっている
    あくまで、私個人の印象だけど、親が子供に教えるべき多くの事の中でも、割と重要度が高いモノの一つは、「死」のように思う
    大人だって、「死」について、自分でも理解できていない訳だが、子供が身近な存在が亡くなる、と言う状況に直面した時、「死」について、親は、たどたどしくとも、不格好になっても、自分の言葉で説明してあげなければならないように思う
    子供は子供で、経験を幾度も重ねて、自分だけの「死」に対する考え方を得ていくので、まずは、先延ばしにしないで、子供から最初に聞かれた時、ちゃんと、目を合わせ、語りかけてあげてほしい
    家族と死に分かれるのは、確かに辛い
    けど、その家族と紡いだ思い出を大事にし、前に歩き続ければ、哀しみに沈んでしまう事はないんじゃないだろうか

    この台詞を引用に選んだのは、哲▲(←これ、もう、死語かな)、と思ったので
    当たりハズレは、他人に決めさせていいものじゃないし、自分で決めつけてしまっても仕方がない
    ハズレと感じてしまうようなら、当たり、と感じられる人生に変えればいい
    そのための努力が出来るのは、自分だけなんだから
    家族がいるから、自分は今、幸せだ、と笑顔で言える哲さんは、ますます、男前になっている
    「・・・あんたは昔、自分も俺も、ハズレみたいなもんだって言ってたけど、俺は、そう悪くなかった、と思ってるよ」(by千石哲)

  • 大台乗りの10巻。主に千石くん家族のお話。
    お母さんから千石くんへ、千石くんから愛梨ちゃんへ。
    いろいろあっても「想い」はちゃんと引き継がれている。
    うまくいかないときは「自分の人生ハズレ」と
    思うかも知れないけれど、意外に悪いことばかりじゃない。
    人の中で一所懸命生きるって大事だな、すごいことだなと
    そう感じるお話でした(´ω`)。
    個人的には、愛梨と清一郎の、
    ともに「ちょっと意外な一面」が見られる
    49話「豚汁」と50話「だご汁」がお気に入りです。

  • 子どもたちだけじゃなくて、大人も成長していくんだなあ。

  • 千石の母親の話、久々に読んだのでちょっと経緯が思い出せなかったけど、丸く収まって良かった。何だかんだお互いに諭しあって、成長してるなぁ二人とも。愛梨ちゃんは親父のおふくろがイコール自分のお婆ちゃんにあたるとは多分まだ認識できてなさそうだけど。
    お泊まりの話はしっかりしてるようでいて実は寂しかった愛梨ちゃんが最高に可愛かった。
    何気に清一郎が千石を呼んだことがないと気付かされた。十巻にしてやっとか(笑)

  • ああ~ちょいちょい挟まれる幼少期の千石くんも大人な千石くんのガチギレ顔も可愛いよ…
    お泊まり保育で明け方に目が覚めて寂しくなっちゃう愛梨ちゃんも可愛い…千石の遺伝子が可愛い←

  • なんか絵が雑になってる?
    あいりちゃんたち子どもたちの体格がごつい

  • 手巻き寿司作ろう。
    1巻1巻読む度にお父さんたちの成長も伺える。

  • 美味しそう

  • 千石母子の和解。今のタイミングじゃないとだめだったんだろうなぁ。正論ってわかるんだけど、刺さるわー。お泊まり保育、清一郎がさみしがるのは予想していたけど、愛梨も甘えたかったんだな。これはかわいい。…おやじさんに噴いた。

  • 哲が母親と和解する話。

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著者プロフィール

白線社LaLaデビュー。
代表作は『野ばらの花嫁』(白泉社・全2巻)。
ラブコメから切ないお話まで、美しい絵で
幅広いストーリーを描く。
B型・みずがめ座。

「2013年 『ホテル・ラヴィアンローズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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