- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120034510
感想・レビュー・書評
-
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/392794詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半のタバスコの話あたりは
「うーん、題材はいいが文章がこなれてないなあ。これが東海林さだおなら100倍面白く書けるはずだ」
なんてちょっと不満を持ちながら読んでたんだけど、だんだん慣れてきたのか、それとも著者の筆致がこなれてきたのか、中盤以降はすらすらと普通に読めた。
いい本ではあるが、それでもやはり東海林さだおが……とは思う。 -
とんでもない雑食の雑学のオンパレード。抱腹絶倒。
ひなになりかかったアヒルの卵に、犬食。
フグの卵巣にセンザンコウ。
鯨に、ドジョウと豆腐。
アメフラシを食べちゃった昭和天皇に、
伸びるアイスクリーム。
睾丸料理!!
こんな具合。 -
ゲテモノ食いという言葉があるが、食文化は民族や地方によって様々。中国人の食に対する追求は周知であるが、これはなかなか読んでいて食欲がわくというよりも、減退しました。しかしながら、命を頂くという姿勢は、どの民族も共通する点があるようにも思えました。徹底的に食べ尽くす。捨てる部分が無いほど利用を考えるのが、頂いた命への返礼であり、食べた人々は命を頂くことで生きながらえたことに感謝するというのが、食の基本でしょうか。一読の価値あり。
-
<font color=red><b>【世界は不思議な食べ物に満ちている】</b></font><br> 極端なグルメやイカモノ食いは別にして、大抵は「好き・嫌い・気持ち悪い」の偏食をする人より豊かな食の経験を持つ人の方が魅力的に見える。<br>
それは食物がただの「摂取する物体」なのではなく、文化、風土、歴史など複雑な要因に根ざしているからだ。その土地の食べ物を口にすると言うことは、その土地、ひいてはそこに住む人を受け入れるきっかけにもつながっている。受け入れないから「〇〇食い」という蔑称は存在する。「あんなものを食べる野蛮人・田舎者」というわけだ。<br>
では自分たちはどうなのか? 例えば東南アジア圏では、ヒヨコになりかけのタマゴが食材として扱われている。「気持ち悪い」という人もいる。しかし、では日本の無精卵を食べるのはどうかといえば、アメリカ人は生卵としょう油をご飯にかけて食べるのが気持ち悪くてかなわない。<br>
このように、著者は不思議な食の世界を紹介するとともに、そういった彼我の差をやさしく「優劣ではなく、違いがあるだけだ」と諭してくれる。<br>
もちろん、無理に食べる必要はない。ただ、世界にはいろんな食べ物があるんだと知るだけでも、私たちの世界はきっと広くなるだろう。(M)