展覧会いまだ準備中

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 351
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120044366

感想・レビュー・書評

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  • よくある「窓際」系。
    流されるように生きる主人公が、少しだけ心がけが変わるだけで、実は何も大きな変化は起こっていない話。

  • 公立公園の一角に建つ野猿美術館。
    そこに勤めるのは背が高くて声が大きい、元応援団員の弾吉。
    常にジャージ上下で子どものようないたずらが大好きな筧。
    作業に熱中すると食事も忘れる八木橋。
    独裁主義の古参の学芸員窪内。
    芸術オンチだけど若冲が大好きな頼りない館長。
    応援団のOBやその息子、配送会社のかわいい女子(サクラ)や弾吉の元カノも入り乱れて美術館の毎日は過ぎていく。

    タイトルから勝手に大きな展覧会に向けて準備していく学芸員さんたちのどたばただと思い込んでいたので、ちょっと違って拍子抜けした。
    学芸員さんたちの毎日であることにはかわりないし、美術館の内情は楽しく読んだ。
    しかし全体的にまとまりがなく、ところどころにラブコメを挟みつつ、OBの話やら展示会の話、元カノの話とかサクラの話とか筧の話とか窪内の話とか、たまたま出会った江戸時代のお侍さんの絵に惚れ込んでおっかけてく話とかとにかく入り乱れすぎていて、どれもこれも中途半端で目が滑る。
    特にお侍さんの絵については、その話が出てきた時点でラストはこれの展示会に向けてスパートか、と思いきや絵が見つかりました借りてきましたこれからがんばりますでラストとか、いやいや。
    応援団まわりはうっとおしいけれど、それぞれのキャラクターは魅力的なので、いっそ長期のシリーズものにしてそれぞれのエピソードを掘り下げていくか、せめて連作短編とかにしてひとつひとつきちんとまとめてほしかった。もったいない。

  •  小さな美術館を舞台にしたオシゴト小説。
     主人公の今田も他の美術館スタッフも山本幸久さんらしいキャラクター設定で、途中まで安心して読めたのだが、過去の作品の登場人物たちがストーリーにからんできたあたりで、集中力が切れた感じ。
     肝心のオシゴトの内容と、今田とサクラと応援団OBのストーリーくらいに収めておけばよかったのに。

  • 応援団の描写が受け付けない。実際はもっとえぐいんだろうけど。
    あと作品間のリンクもそれほど楽しめなかった。

  • 美術館で働く学芸員のはなし。
    羊の画
    時々出てくる侍幽霊
    応援団だった主人公
    他の脇役はいろんな著名人に例えて表されてリアリティがあった。

  • なんか中途半端だなあ

著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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