- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120054938
感想・レビュー・書評
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"会社を辞めた人に対して、ぼくがお勧めの「心身の健康法」は家事です。「家事なんて男の沽券にかかわる」とか言う古臭い人はもういないでしょうけど、そういう気持ちが少しでもあると、老後は生き辛くなります。"(p.86)
"このままの状態で100歳まで生きたい気持ちですが、本当は100歳でも30歳でも90歳でもかまわないのです。死ぬまで毎日楽しく生きられたらそれでいいのです。一日一日を大事にして、ある時は真剣になり、ある時はのんびり過ごし、その日その日を面白く感じて生きられれば、その連続が楽しい人生になるのです。"(p.215)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3.5
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人間、ある歳を過ぎると「死」というものを現実的なものと捉えるのではないだろうか。著者は私よりも年齢は上で、身近な人の死や自身の病気等を体験して「死」を現実的なもの、身近なものとして捉えるようになり、「死」についてあれやこれやと考えを巡らす。
とはいえ、重苦しい死生観を述べているわけではない。著者の周りで起こったことや、読んだ本のこと、人生終盤にかけて自分はどのように生きていこうか、というようなことをサラッと書いていて読みやすいエッセイだ。
著者の作品は初めて読んだが、著者自身、50歳頃までは破天荒な生活をしていたようで、ある意味広い視野で人生や死について語れる素地を持っている人であり、人生の一つのアドバイスとして受け入れやすい。