馬賊: 日中戦争史の側面 (中公新書 40)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121000408

作品紹介・あらすじ

付: 関係文献案内197-198p

感想・レビュー・書評

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  •  日中関係の書物読んでいると、時々「馬賊」という言葉が出てきて、いったい彼らは何だろうと思っていた。

     清朝が崩壊すると北部の農民たちは、さらに北の他民族などからの侵略を受けるようになる。これに対抗するために自衛組織が遊撃隊として立ち上がる。(逆に盗賊の仲間入りする者もあった。匪賊、土匪、山賊などというのもあった。)

     農民としては政府の役人や官兵などの「官匪」よりも遊撃隊による保護のほうがまだしも信頼が置けた。そしてこの「遊撃隊」こそが「馬賊」の本来の姿だという。

     日本軍は満州攻略のためにこの「馬賊」を大いに利用した。そして最終的に用済みになるとあっさり使い捨てにしたのである。その中には多くの日本人も含まれていたという。

  • 文章がすげえかっこいい。
     あと、袁世凱が朝料理食べて別個に煮卵十個と饂飩大盛喰って、礼砲撃ってたぬ藝かまして料理に煮卵(ry といふトリヴィアとか、その袁世凱にあやされた著者は死ぬまで当時の脱臼が痛かったとか、川島芳子さんが裁判の中皆さんへこじゃれた嫌がらせをかましたとか、長野の人だと馬賊を量産した松本のおねいさん河原操子がゐた(著者の描く河原さんはちょーかっこいい!!)と言ふのへ反応したり、面白い。満洲お菊の関係が良い。

  • 馬賊の話だけでなく、近代中国の歴史を紐解きながら、社会変革を解説した本

  • もともとは農民を守るための存在であった
    馬賊。
    ですがそれはやがて戦いを糧とするものたちの
    集まりとなっていくのです。

    そして、やがて時は日本が満州国を
    無理やりに建国する時代となり
    彼らも暗躍していきます。

    この作品中には、かの有名な女スパイが出てきます。
    一応二人出てきますが
    戦後の彼女らは明暗が分かれます。
    一人は死に絶えてしまいます。

    もう一人は知らなかったので面白かったです。

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