人間と気候: 生理人類学からのアプローチ (中公新書 837)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121008374

作品紹介・あらすじ

気温や湿度など気候条件は人間の活動に深いかかわりがある。本書では、熱帯、砂漠、温帯、寒帯、極圏、高地などさまざまな気象条件のもとで人間がどう環境に適応しているかを調べ、人間の進化のプロセスとかさねあわせて、人間の身体の適応能力とその限界を明らかにする。注目を集めている生理人類学の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 人間は、一つの種族としては最も様々な環境に住んでいるものの一つです。極寒のシベリアの地、高地のチベットなど、様々なところで生活を営んでいます。それは衣服や住居などの文明の力に寄るところも大きいのかもしれませんが、そもそも人間の適応力というものに幅があるように思います。
    本書は、そういった様々な気候条件で生きている人々について、気候という科学的な視点から人類を見ようと試みたものです。ケッペンの気候区分を基にしながら、その気候の特徴、そこに住まう人々の身体的特徴、文化などに触れています。本書を読むと、様々な分野に気候が影響していることが分かり、またそれが人体にどのような影響を与えているかを理解することが出来ます。私の専門である東洋医学・鍼灸は、気候をとても重視しています。本書は直接臨床に結びつくものではありませんが、人間への深い理解の一助に繋がる好著です。

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