カツオ一本釣り: 黒潮の狩人たちの海上生活誌 (中公新書 1021)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121010216

作品紹介・あらすじ

初春から秋口にかけて、カツオが北上してくる。黒潮の狩人たちの季節だ。南方海域から日本近海、北海道沖まで、彼らはナブラ(魚群)を求めて駆け巡り、釣り上げる。その海上生活と釣りの実際はどのようなものか。生餌積み込みのテクニック、ハイテク機器の威力、一本釣りの名人芸、浄めの儀礼、オカとの交流-気鋭の社会学者が伝統の漁法の現実と背景をつぶさに観察し、魚と汗のにおいのなかに黒潮の狩人たちの世界を活写する。

感想・レビュー・書評

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  • これがフィールドワークの醍醐味って本だよな~というのをどこかで見かけたので、私もフィールドワークの醍醐味を感じたいと思って、カツオ一本釣りとか全く興味ないけど読んだ一冊。
    知らない世界ではあったけど、純粋に興味深かったし、死体によく遭遇するとか、大漁の儀式とか、風習など面白かった。そして最後に宮本常一でてきて、ここでつながるんか~~~ってなっていた。古い本ではあったけどよかったです。

  • 私は絶対にカツオの一本釣り漁師のような
    船上生活を送ることは出来ないだろう。
    陸上ではなく、海上の生活は絶対に無理だ。
    しかも逃げも隠れも出来ない集団生活。
    孤独を愛する私には死んでも無理だと思う。
    しかも私のような協調性のない人間は
    そもそもすることが出来ないが。
    ただ読んでみて、
    カツオを釣るのは面白いだろうな!
    と本気で思った。

  • 発刊年がちょっと昔だけれども
    貴重な記録です。
    そうそうカツオ一本釣りの船の釣りの模様は
    うかがい知ることなんかできませんからね。

    船内ではさまざまな風習、
    げんかつぎがあることに驚きました。
    著者が乗ったおかげなのか?
    結果的には大漁となりましたしね。

    船酔いの洗礼も包み隠さず書かれているのに
    好感が持てました。

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著者プロフィール

愛媛大学理事・副学長、南予水産研究センター・社会共創学部・大学院農学研究科教授。
1959 年滋賀県生まれ。1981年学習院大学法学部卒業、1987年佛教大学大学院社会学研究科博士課程修了。1990年国立放送教育開発センター研究開発部助手、1992年松山東雲女子大学人文学部助教授、1997年高知大学教育学部教授、2001年愛媛大学農学部教授を経て現職。博士(水産学)。
日本カツオ学会顧問(前会長)、地域漁業学会元会長、日本食育学会理事、漁業経済学会理事などのほか、農水省や水産庁、経産省、NIADの委員などを歴任。
専門は水産社会学、カツオ産業文化論、ぎょしょく教育論。
著書として、単著に『カツオ一本釣り』中公新書、『水産社会論』御茶の水書房、『カツオの産業と文化』成山堂書店、『カツオと日本社会』筑波書房ブックレット、編著書(編集代表)に『ぎょしょく教育』筑波書房、『カツオ学入門』筑波書房、『愛媛学を拓く』創風社出版、『大学的愛媛ガイド』昭和堂があり、そのほかに、著書や学術論文など多数。

「2021年 『食育共創論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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